どうもこんにちは。
今これを書いているのは朝の7時。
今日も仕事を終えて、帰ってきた所です。
昨日は朝から晩までほぼ1日中雨が降ってましたよね。
これは1年のうちでも珍しいことではないでしょうか。
夕方には止むとはいったものの、結局日付が変わるくらいまで降ってましたし。
今日は晴れてはいるものの、気温は10度ちょっとでそこまで上がらないようです。
(読書)
さて、通勤中は最近はすっかりスローンとマクへールなんですけど、
昨日は本を読んでました。
まず書いておくと、図書館でかりた本で、ライトノベルではありません。(笑)
図書館って、あまりライトノベルを置いてないんですよね。
それに久しぶりにライトノベル以外の小説を読みたいな、と思っていたし、
渇望していた部分もあります。(笑)
やっぱり僕はライトノベルをメインで読む、というのは向いていないのかも。
たまに読むくらいが丁度良いのかな。
そんな中、読んだのはこちらです。
- 彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)/沼田 まほかる
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八年前に別れた黒崎を忘れられない十和子は、
淋しさから十五歳上の男・陣治と暮らし始める。
下品で、貧相で、地位もお金もない陣治。
彼を激しく嫌悪しながらも離れられない十和子。
そんな二人の暮らしを刑事の訪問が脅かす。
「黒崎が行方不明だ」と知らされた十和子は、
陣治が黒崎を殺したのではないかと疑い始めるが…。
衝撃の長編ミステリ。
…この本の作者、沼田氏の著作を読んだのはこれが2冊目ですね。
前は『九月が永遠に続けば』っていうのを読んだんですけど、
個人的にう~ん…だったので、ちょっとこの作者の本は控えていたんですよね。
今回何故読もうと思ったのかというと、単純にあらすじにひかれたからです。
僕は20歳を過ぎたくらいから、このあらすじにあるような、
小市民、何のとりえもない普通の一般人、どちらかというとダメダメな人が主人公の物語が好きになったんですよね。
戸梶圭太氏の『未確認家族』とか、奥田英朗氏の『最悪』なんかがきっかけだと思います。
そういう人たちがある日突然なんかのきっかけやスイッチが入って、
惨事や災難にまきこまれちゃうっていうパターンが好きなんですよね。
この作品も昔の男が忘れられなくて、いつまでも引きずっている30代の女が主人公。
寂しさから同居(あくまで同居人)している陣治っていう男と2人で暮らしているんですけど、
この男がとても不潔でだらしないんですよね。
この辺の描写がすごくリアルで、雑然とした感じとか部屋の汚い感じなんかが
文字を通して伝わってきましたし。(笑)
んでその男を昔の男と比較しつつ嫌悪する主人公。
陣治の稼ぐお金で食べさせてもらってるのに毎日文句言いまくりだし、
昔の男を引き合いに出して口げんか。
同居している男も不潔さという意味では生理的な嫌悪感はあるけど、女も女ですね。
んでさらに新しい男と付き合い始めるし。
節操も何もあったもんじゃありません。(笑)
そんな中、昔の男が失踪、殺されたと聞いてさらにパニックになる主人公。
ネタバレしますが、実は殺したのは主人公本人で、
今まで幻影と記憶喪失に悩まされていて、陣治はそれに振り回されていただけっていうお話でした。
あらすじには「ミステリ」と表記されてるけど、
別にトリックだのなんだのもないし、むしろ登場人物のセリフのやりとりや
人間臭い動作や心情を楽しむ小説だと思いました。
読後感の後味も悪いし、読む人を選ぶ一作だと思います。
桐野夏生の『グロテスク』なんかが好きな人は好きかも。
人間の汚い部分とか意味不明な人間の心情とかが好きな人は楽しめます。(笑)
純文学、とまでは言わないけど、少なくとも純粋なミステリではありません。
綺麗な作品て、最初からキャラも設定も、エンディングも凄く綺麗に終るけど、
やっぱり世の中って綺麗なことばっかりじゃないし、
だからこそ物語や創作の部分でそういう綺麗なものに触れたい、感じたいっていうのはあると思うんですよね。
そこは人それぞれだとは思います。
僕も小中学生の頃は推理小説は完全無欠な名探偵が主人公じゃなきゃ嫌だったし、
所謂ハードボイルドだって読もうとも思わなかったですしね。
なんで暴力描写がこんなにあるの?みたいな。(笑
自分の成長とともに、世の中や大人のしくみが解っていくと、読める本の幅が広がるっていうのはあると思います。
僕は以前もチラッと書いたように、
(ライトノベルまで読んでいまさらって感じだけどw)
どちらかというといくら小説や物語でも、「どこか現実性」を求めるタイプなので、
(だからライトノベルなんかを苦手と感じてしまうのかも)
今回読んだ作品なんかはすんなり手に取ることが出来るんですよね。
例えばこういう本を読んで「後味が悪かったから面白くなかった」「女のわがままが気に障った」
なんていう人がいますが、作者の狙いはまさにそこで、
「そういう話なんだよ」って言いたいですね。
世にある物語全部が綺麗だったりさわやかだったりハッピーエンドで終るってわけじゃないし、
その逆をコンセプトにしてる作品をつかまえてそういう感想はちょっと的外れかなっていう。(笑)
個人の感想と、作者の意図との相違はあるとは思うけど、
ちょっと斜めから見すぎじゃない?って思うときがありますね。
(スローンとマクへールの謎の物語)
さて、こちらは第42幕までクリアしました。
これも40あまりやってくと、
最初の文章だけですぐに解る問題と、
ある程度質問をこなさないと解らない問題の大きく2つに分かれるのかな、と思うようになりました。
有名な「海がめのスープ」の問題は前者でしょう。
問題は「ある日男がレストランで海がめのスープを飲んだとたん、店を出て自殺してしまった」
ですからね。
これだけで真相にたどりつける人は少ないはず。
逆にいろんな回答を皆で想像、紹介しあうのが楽しいんですけどね。
さて、今回はこちらの問題を。
スローンとマクへールの謎の物語より
第27幕
~機長の息子~
ある男が息子と飛行機に乗って、
大西洋を横断中のこと。
男は許可をもらい、息子をコックピットに連れて行った。
コックピットに行くと機長は喜び操縦方法を少年に説明した。
少年が出ていくと、機長は副操縦士に
「あれは私の息子だ」
と言った。
いったいどういうことだろう?
…さていかがでしょう?叙述トリックの基本中の基本ですよね。
これはさすがの僕もすぐに解りました。(笑
今日はこんな感じですね。
それでは、また明日…。