どうもこんにちは。

今これを書いているのは朝の7時前。

今日も仕事を終えて、帰ってきたところです。

職場で、同僚の女性と連絡を取るためにメールアドレスを交換しました。

今までその女性とは会社を離れて何か連絡したりっていうのはなかったので、

なんだか新鮮でした。


ただ、メールをする時には「女っぽい感じで」とのこと。

理由を聞くと、「彼氏が勘ぐるから」だそうです。

その彼氏は同僚だろうが幼なじみだろうが性別で男であれば、

自分以外の人とメールや電話をするのが面白くないらしくて、

(その気持ちはよく解る 笑)

なるべく彼を刺激しないでくれ。っていうことでしょうね。

僕は今こそ叙述トリックものを読んで培ったなりすましを使う時だ!と思いました。(笑)


その同僚とは入った時期が一緒で、いまはお互い違う仕事をしているので、

ここらでちょっと近況や愚痴を言い合わないか?

でも社内だと誰が耳を欹ててるか解らないし…。

ってことで適当にお互いの家と会社の等距離で適当にご飯でも食べながら話そうよ。ということで。

仕事の愚痴をここに書いたって良いんだけど、

読んでもらってる人は面白くもなんともないだろうし、

(もちろんそこまで狙って面白く(笑)書いているつもりはないけど)

僕自身、仕事の愚痴とか文句とかっていうのを、(良い意味で)こんなとこに書きたくないですしね。

会社のことなんだから同僚と話をして、その日ごろの愚痴やストレスを浄化したいと思います。

そういう意味でも同期って大切な存在ですよね。

これが目上や上司だと話しにくいことも出てくるし、(いくら何でも話し聴くよ、なんて言われたってね)

かといって後輩や目下(言葉は悪いけど)でも、変に気を遣ったりしちゃいますしね。


僕自身、「僕でよければ話聴くよ。」とか、「何でも話してね」

みたいな立場や空気が好きではないんですよね。(苦笑)

本当に信頼しあえる人間関係が築けているのなら、そういうきっかけも自然にあるはずですし。

そんなに簡単に、人の悩みとか愚痴や深部に迫って良いのかなっていうのもあるし、

そこまで人生経験抱負でも無いですし。

もちろん話すだけで気が楽になるってこともあるだろうから、

その時は聞き役に徹しますけどね。

でも基本的に人様の悩みを軽々しく聞いたり、

安請け合いとか、中途半端なボランティア精神(笑)で、「俺でよかったら手を貸すよ」「話聴くよ」みたいなことは言わないようにしています。

特にネット上では文字のやりとりだから、文字の印象ばかり先立って、

思わず深入りしたり、ついつい無責任な言葉をかけたくなるときもありますが、

そこは思いとどまって、

「モニターの文字を読んでいても相手は同じ人間なんだ」

ということを、強く意識しています。

話がかなり逸れてしまいました。(笑)


(読書)

さて、今日はこちらを読み終えました。

なんだか1日1冊ペースが安定してきたみたいです。

夜想/貫井 徳郎
¥1,750
Amazon.co.jp

事故で妻と娘をなくした雪藤の運命は、美少女・遙と出会って大きく動き始める。

新興宗教をテーマに魂の絶望と救いを描く傑作長篇。

絶望の中を惰性で生きている主人公・雪籐(ゆきとう)。

ひとりの女性に出会ったことで動き始める彼の運命は……。

ミステリーの手法を通じて“絶望と救済”を描き続ける著者の、畢生の傑作。


…大好きな貫井氏の著作を読むのは、「少なくても10冊以上間を空けてから」

と自分でルールを決めました。最近。(笑)

というわけで、前作『さよならの代わりに』以来ですね。

まず貫井さんといえば○○トリックですが、

今回は「控えめ」です。

もっというとミステリーというくくりで読まなくて全然構わないと思います。

主人公、雪籐と、もう一人の主人公、嘉子の2つの視点で物語りは進みますが、

とくに驚きのどんでん返しっていうのもそこまで無いですしね。

そういった仕掛けでの驚きはなく、

個人個人のお話のなかで、そういった部分があります。


物語のテーマは「自分を救うのはやはり自分なのか」

ということですね…。

事故で妻と娘を喪った主人公は、道ばたで涙をボロボロこぼしながら彼の落とした定期を拾ってくれた女性と知り合います。

彼女には、

「その人の所有物から人の心や前後の情景を読み取ることが出来る」力を持っており、

今は、友達や知り合いに、「占い」と称してその力を使っていたんですよね。

だから、彼の深い悲しみが定期から伝わってきたのです。

この力と彼女自身に救われた、と思った主人公は、

世間に彼女のことを知らせて、もっと悩んでいる人を救ってあげよう、と思い立ちます。

最初は彼女のアルバイト先で悩みを聞く程度だったものが、

やがて彼のマンションの一室、果ては相談者の1人が無償で提供してくれたビルの1フロアと、

規模もだんだんと大きくなっていくんですよね。


規模が大きくなればある程度組織化もしていかなければならない。

そして、お金を取ったり今まで以上にマスコミの好奇の目も向ける事を覚悟しなければならない。

そうした、自分が思っていた以上の発展に、主人公は悩みます。

果たして、彼のやっていることは正しい事なのか…。

そこら辺の新興宗教とは決して違うけど、世間からみたら同じなのでは…。

様々な思いを抱えた、主人公と、力を持った女性の物語でした。


あいまあいまに、もう1人の主人公で、失踪中の娘を探す母親、嘉子のエピソードが挟まれます。

貫井さんは相変わらず、こうした思い込みの強い人物を描くのが巧いな、と思いました。

(殺人症候群に出てくる主婦なんかもそうだけど)

もちろん、彼女のエピソードはラストで交わってくるのですが…。


2つのエピソードに共通していえることは、「思い込みの強さ、激しさ」ですね。

みんながそこまで思ってないのに、あれはこうなんだ、自分はこう思われてるんだ、とか、

そういった描写がよくよく出てきます。

物語全体に貫井さん独特の、静かで落ち着いてるんだけどなんとなく怖い雰囲気が流れていました。


…やっぱり貫井さんの書くお話は面白いな、と思いました。

今までいうと、『修羅の終わり』『殺人症候群』ほどダークではないけど、

『さよならの代わりに』ほどハッピーでもない感じでしたね。

というわけで、貫井さんデビューは案外これが良いかもしれません。(笑)


今日はこんな感じですね。

それでは、また明日…。