不振が続くベスト電器再建で注目されるビックの出方
テーマ:流通九州地盤の家電量販店、ベスト電器が苦境に陥っている。ベスト電器は家電量販店大手各社が昨年来のエコポイント効果で潤うなかで、効果を引き出せず、今期(二〇一〇年二月期)は最終赤字の見通し。ベストは〇五年二月期から今期まで五年で四度も最終赤字となるなど不振続き。そのため〇六年に買収したカメラ系家電量販店の「さくらや」を今期中に清算、一二年二月期までには直営の五十~七十店を閉鎖という荒療治を断行する。
ベストの業績不振では首都圏進出の先兵役を果たすはずだった「さくらや」の不振が取り沙汰される。しかし、ある家電量販店の幹部は「ベストの直営店自体が競争力を失っている。さくらやばかりの問題ではない」と指摘する。ベストの再建では資本提携しているビックカメラによる支援が焦点になるが、「ビックはすぐに手を貸すというお人好しではない」(同)と見る向きもある。
ベストの苦境は老舗ゆえに抱える構造的な問題、さらに国内基盤が出来ていないのに、海外に拡大した路線が引き金となっている。ベストは早くから多店舗展開したため、小型店が多い。例えば直営部分の平均店舗面積はヤマダがすでに四千平方㍍近いのに、ベストはその半分程度の二千平方㍍程度でしかない。大型化が進む家電量販店業界にあって競争力には疑問符が付く。
しかも約二百九十店の小型のフランチャイズ店を抱えるが、こちらも品ぞろえと価格競争が激化するなかで、競争力を確保しにくい構造だ。さらにいえば台湾やシンガポールなどの海外展開もあだになった。経営資源が分散し経営効率が良くないからだ。
ベスト再建では提携先のビックの出方が注目される。ベストが赤字体質を改善できなければ、ベストを持分法適用会社にしているビックの業績にも影響するためだ。ビックは大型店の運営のノウハウ提供や後方部門の効率化で手を貸してきたが、ベストの抜本リストラは静観する気配。「リストラを終えた時点で、持ち株比率を引き上げるなどテコ入れに乗り出すのでは」(同)とみられている。
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