103-B「熊谷/大滝」 | 白看採集帳

白看採集帳

日々何気なく利用する道路に、ときどき古い標識が残っていたりします。
このブログでは「白看(しろかん)」と呼ばれる昭和25年から46年まで制定・設置されていた行き先を示す標識(「案内標識」)を中心に、道路上の特異点をぼちぼちとご紹介していきます。

20110510埼玉県秩父市にて撮影

zaicchanと道路
◯103-B「熊谷/大滝」
◯国道299号旧道(秩父市熊木町)
◯この白看は国道299号線と、国道140号線の交点を案内する標識である。
 国道299号は1970(昭和45)年に、国道140号は1953(昭和28)年に制定された。
 設置されている旧道区間は片側1車線がぎりぎりで、いかにも「いにしえの国道」を
 体感できる。さて、旧道は、現道から南に100メートルほど離れているところを並走するように
 走っているのだが、いつ新道に切り替えられたのか。
 また、国土変遷アーカイブスの力を借りよう。

◯2011(平成23)年:現在の地図


◯1974(昭和49)年:画面右側で収束する3本の道の一番南側が白看がある旧道。
 北側が現道です。この時点ではすでに現道に切り替えられてたよう。
zaicchanと道路

◯1969(昭和44)年:不思議なことにこの年の空中写真にも3本の道は描かれています。
$zaicchanと道路

◯1947(昭和22)年:なんとさらにその22年前の写真でも様子はほとんど変わらず…
$zaicchanと道路

◯というわけで、現道の国道299号線が走っている道は少なくとも、戦後すぐから
 存在した、ということになりました。となると、現道と、(仮定した)旧道の関係も
 曖昧ですが、現道を昭和中期に拡張・改良した後に国道に昇格させたのかもしれません。
 これも今後の課題といたしましょう。

◯全景はこちら↓
zaicchanと道路