サッカーを見るのが好きなので、ときどきネットのサッカー雑誌を読んでますが、G大阪が休園中の「エキスポランド」(大阪吹田市)敷地に新スタジアムを建設する記事が出てました。


建設費は130億~150億円、昔なら公共投資で建設できましたがもうそれができません。


そこでスG大阪はポンサー企業や市民から募金を募る方法を考えているようで、エキスポランドを所有する独立行政法人「日本万国博覧会記念機構」に建設の意向を伝え、また吹田市も機構側と府に新スタジアム建設の要望書を提出したそうです。


02年のワールドカップのときには公共投資でぜいたくなスタジアムができました。ここをホームにしてるのは浦和、鹿島、横浜、F東京、神戸、名古屋などのチームがありますが、ワールドカップのときにどういうわけか大阪にはスタジアムができませんでした。


そのためにG大阪は陸上競技場と共用になっている万博記念競技場をホームスタジアムにしてますが、収容人数2万1000人と少ないので同じ公園内の空いた敷地に3万5000人収容でき、しかも国際サッカー連盟(FIFA)の国際基準に合うスタジアム、例えばTV放映用に照度が1500ルックス以上、屋根つき、のスタジアムを建設するのです。


G大阪はJリーグのトップチームなのでこのぐらいのスタジアムでも贅沢ということはありませんが、もう公共投資というわけにはいきません。そこで民間資金により建設し、しかも毎年の収支が黒字になるようなものにすることが必要です。


民間資金でスタジアムを建設して成功した例はイギリスにもアメリカにもあり、どれも社会起業の手法でやります。この記事を読んだときすぐに浮かんだのがイギリスのケースです。


地方都市にある名門のサッカーとラクビークラブが老朽化したスタジアムを建替えたとき、社会起業の手法を使い、このケースはロンドンにあるシンクタンク・デモスの社会起業の報告書に出てきて、公共性の高い施設を民間の力でやった挑戦的な事例だ、このやり方をイギリス中に広めようと提唱してます。


これに成功したのは
1、スタジアムを建設する事業主体のトップに起業家タイプの退職した大企業のCEOがついた、一方、地方議会の幹部の中で起業家タイプの政治家が政治リスクを引く受けてこの元CEOと連携した


3、教会基金のような社会投資をやっているところから低利資金を借りた


4、スタジアムの座席の下の空間があいてるので、ここを半地下にしてショッピングセンターにして賃料を稼いだ
など、それらしいことがありました。


150億円を寄付金だけで集めるのは難事です。G大阪は松下が母体で、関電、大阪ガス、JR西日本などが出資してますが、関西財界からこれだけの寄付を集めるなんてできないでしょう。


銀行融資で建設しても毎年返済財源を捻出するのが大変です。G大阪はどうするんでしょうか。


新しい知恵がいります。社会起業としてやるとすると具体的なやり方はいろいろなアイディアが思いつきます。イギリスでもできたことですから日本だってできないことはありません。


G大阪はこれに挑戦してほしいと思ってます。