タイム誌(5月3日号)「世界に影響をあたえる100人」に選ばれた2番目の人で、 Teach For America の創設者です。


低所得地域の学校へ良質な先生を送り教育をしっかりとやり、教育を受ける機会均等を実現し、貧困から脱出する事業をやってます。

1989年にプリンストン大学の学生だったときこのビッグアイディアを出したが教授にすっかりかき乱されて、それならと90年に23才のときに250万ドルを集めてこの事業をスタートしました。


カレッジを出た若い教師をリクルートし貧困地域の学校へ送りますが、既に5000人以上派遣した実績があり、44万人の子供の教育をやりました。


加えて退職した教師12,000人がこうした学校でイニシアティブを取り、経験を発揮することもやってます。


05年の研究では校長の75%は派遣された教師はほかの教師よりも優秀だったと認めてます。


タイム誌の賛辞には「気が狂ったのか、そうでないのか、コップのアイディアは働き続け、多くの子供がこれで学んでいる」と書いてます。


低所得地域の子供数は1300万人もいるそうですから彼女の仕事はまだ始まったばかりです。


彼女の事業はケネディの平和部隊に擬せられており、一流大学のエリートたちがこれに参加しているので話題です。


資金も支援財団や大手企業、銀行が出すようになっており、理事にソニーのハワード・ストリンガー会長も入ってます。


アメリカでは高校までの教育で学校を再建する社会起業がさかんに行われてます。社会起業の定番分野の一つです。


自治体の教育委員会は日本と同じに問題を解決する決意もアイディアもない状況で、ここに若い英知が殴りこみをかけます。


最初に社会起業家は孤軍奮闘、しかし財団や企業などの支援勢力がすぐにかけつけて盛り上げます。この戦いの物語は面白い。ジャーナリストも応援し、タイム誌100人ランクに入ったのはそれです。


日本でも杉並の和田中学でやった藤原校長の改革が有名ですが、支援がなくぽつんとしたままで日本中に広がりません。人をつかむデザインになってないからなのか、相変わらず傍観してるだけで参加精神がないためなのか、問題はいろいろありますが、似たことが起こってもよさそうなものなのにと思います。


タイム誌に登場したんですから輸入されて、タイムラッグをともなって日本だって起こることなんですよ