これを聞き、すぐに思い浮かんだのがビルゲーツで、ビルゲーツもノーベル平和賞を受賞する時が来るんだと思ったのです。


ノーベル平和賞は、地域紛争を解決した仲介人の元大統領や元首相が受賞するのが定番でしたが、この数年、社会起業の巨人が受賞するように変ってます。新聞は社会起業家が受賞したなんて書きませんが、そうなのです。


ユヌスの受賞理由は、貧困を撲滅する新しいやり方を開発したことですが、社会起業家が受賞者になったことは、これからもそうした人が受賞するんだろうなと思わせます。


実は、貧困撲滅と平和の相関関係は、そんなにはっきりしてるわけではなく、所得が上がって貧困がなくなっても戦争はあるんですから、両者の関係はあいまいですが、それでもノーベル平和賞だったんです。


ユヌスは、ノーベル経済学賞を受賞するという話を読んだことがありますが、開発経済の新しい手法を開発してた点では、こちらの方がにあってます。しかし、経済学賞は、理論経済学で新理論をつくった人に限られており、アメリカ人しか受賞してませんが、アメリカの力で受賞者が決まっている感じがします。


さて、ビルゲイツですが、このブログでも何度か書きましたが、結核、マラリア、ハンセン病などの感染症を撲滅するプログラムを進めてます。感染症がなくなれば健康な体になって働くことができるようになり、貧困は減って行きます。


どれも先進国では治る病気ですが、途上国ではそれができず、そこでビルゲイツが乗り出しのですが、これは効果を出すのが容易な分野で、数年後には、ゲイツの功績は明らかになり、平和賞を受賞するなんてことになるのではと思います。こうなるとユヌス以上に大騒ぎになり、面白いことになります。


また、政府の開発援助、例えばODAのようなものですが、これも同じことをやっており、ここの非効率な手法への批判も増えることでしょう。国連機関の官僚的なやり方にも批判が加速する感じがします。


このように、ユヌスの平和賞受賞は影響が大きい。世界を社会起業寄りに変えるのはいいことです。