[46]古事記の「根析」について | ■朽ち果てた館■

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ARIONの預言解読──音楽に載せて

Wikipediaの「生命の樹」の項には、二つの図像が出てくる。一つは、
中世の書物の図像(カラー)。もう一つは、今日よく見る形(モノクロ)。(※下段に転載)
一般に流布しているカバラ(それはGD流ということになる…)において、
もちろん「Netzach」(ネツァク)は「勝利」と訳され、綴りは「NTX」である。(※【T】は「ツァディー」)
モノクロの模式的な図で「NSX」と綴られているが、何かの間違いだろう…

$■朽ち果てた館■■一般に流布するカバラの「生命の樹」   これは後世的なもの!!

どちらにせよ、同じSemiticであるシリア語にも、当然ながら、
これと全く同じ綴りの「NTX」という語がある。これは動詞だが、
名詞【NTXNA】(勝利、231)は、【ALP】(アーレフ、132)のよう。(※古事記はアーレフベートの【A】を「愛比売」に作る)
それはともかく、シリア語の【T】は「シャティー」という発音に近い。(※これを古事記は「佐知」に写す)
シリア語の発音で読むと、「NTX」は実のところ「ネシャク」(根析)。(※「根」は所謂イエスを表す)

#「尓著其御刀前之血、走就湯津石村、所成神名、石析神。次根析神。
#次石筒之男神。三神」と古事記に登場する。ここで「石村」という言葉の
#「石」に呼応して「石析」が成り、「村」に呼応して「根析」が成る。もちろん、
#「Mūla」(月宿の【尾】に該当)が「根」の意味であることを、前提にしている。(※「村」字は「Mūla」を表す)
#また【KAPA】(石、124)が傍通暦の【尾】(1月24日)に繋がることを踏まえ、(※月宿の【尾】は所謂イエス)
#この箇所に於いて、「石析神」と「根析神」が並列されている。歴然たる話だ。
#要するに「ネシャク」(根析)という言葉は、所謂イエスに付随して在るわけだ。(※所謂イエスは月宿の【尾】)

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★本文━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
WXD MN QΣYΣA AMR LY LA 十BKA。
HA ZKA ARYA MN ΣBΘA DYHWDA: OQRA DDWYD。
NP十X K十BA WΘBOWHY。
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(※ヨハネ黙示録5-5、本文はSyriac Bible 63DC、96年版に拠る)

>すると、長老の一人がわたしに言った。「泣くな。
>見よ。ユダ族から出た獅子、ダビデのひこばえが勝利を得たので、
>七つの封印を開いて、その巻物を開くことができる。」
(※ヨハネ黙示録5-5、新共同訳)

「W」(7)、「XD」(14)、「MN」(110)、「QΣYΣA」(1022)、「AMR」(352)、「LY」(60)、「LA」(42)、「十BKA」(535)。
「HA」(8)、「ZKA」(40)、「ARYA」(324)、「MN」(110)、「ΣBΘA」(415)、「D」(5)、「YHWDA」(40):
「OQRA」(582)、「D」(5)、「DWYD」(37)。「NP十X」(659)、「K十BA」(535)、「W」(7)、「ΘBOWHY」(126)。

新共同訳は「ダビデのひこばえ」と訳す。「ダビデの根」と訳すものも、当然ある。
Syriacの【OQRA】(582)は単純に「根」だから、ここは「ダビデの根」でよいだろう。
「勝利する」という意味の語は、実のところ「NTX」(根析)の他にも、「ZKA」が有る。(※これは動詞)
ここで、「ダビデの根」と言われている人物は、【YΣWO】(所謂イエス、507)である。(※【十W】(尾宿、507)に等しい)
【MN ΣBΘA D・YHWDA】(ユダ族から出た、570)という語句の数価に反映する。

*   *   *

詰まるところ、上記引用の通り、「勝利する」という動詞は、
【NTX】(169)の他にも【ZKA】(40)という語が有る。名詞は、
【ZKW十A】(547)ないし【ZKW】(45)…ここで注意すべきは、
古事記が、アーレフベートの【Z】を、「狭井」(佐韋)に作る点だ。

アーレフベートの【Z】が倭語におけるサ行に写されるのだから、
【ZKW】(45)の語に対し、「シャク」(借訓で「析」と表記できる)に
写される可能性は十分あろう。【NTX】(勝利する、169)であろうが、
また【ZKA】(勝利する、40)であろうが、所謂イエスに関わっている。

*   *   *

ここで肝腎なのは、【ZKA】(勝利する、40)という言葉や、
【YHWDA】(ユダ族、40)という言葉で示される内実だろう。
その内実は数字が示している。数字の「四十」に当たるのは、
アーレフベートの【L】…月宿の【柳】だ。その【柳】の主宰神は、
「龍神」(摩登伽経・宿曜経)、ないし「雨雪龍王」(舍頭諫経)だ。

【OQRA D・DWYD】(ダビデの根、624)という語句は、
この【十NYNA】(龍、642)に数字が見事に呼応している。
要は、【ZHA】(勝利する、40)という言葉は、端的に言って、
月宿の【柳】を表す言葉。尚かつ【OWRBA】(柳宿、392)は、
【AYSR・AYL】(454)の【AYSR】(愛する、392)にリンクする。(※【NTXNA】(231)も【ALP】(愛、132)に近しい)

#言うまでもなく【OWRBA】(柳宿、392)は【SWMQA】(赤、329)に繋がっているから、
#月宿の【龍】の主宰神としての「龍神」は、舍頭諫経で「雨雪龍王」に作られていようとも、
#アリオン言う【十NYNA SWMQA】(赤龍、971)、即ち【ΣLHBY十A】(炎、971)に該当。
#古事記の「八雷神」において「陰」(これは生殖器の辺り)に「析雷」が対応している。これは、
#ヨハネ黙示録5-5などに登場する【ZKA】(勝利する、40)という言葉に対応するものである。(※詳細は後述