ブルーベリーの鉢増し作業 | ゆたか農園のブログ

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新規就農した夫婦のブログです。「ゆたか」は妻、夫、息子の名前の頭文字を1文字ずつ取って名付けました。「ゆたか」にはrich、wealthy、fertileといった意味だけでなく、家族3人で力を合わせて頑張ろうという想いが込められています。

昨年の冬はお借りした畑の開墾とポポーの植え付け準備に追われ、ほとんどできなかったブルーベリー苗の鉢増しをしています。今日は日差しがなく、ハウスの中でも一桁の気温です。風がないだけ外よりマシといった感じです。

 

ところで、ブルーベリーほど人によって使う用土が様々な植物も珍しいと思います。園芸店などで「ブルーベリー専用の土」が売られていますけど、なかなかのお値段がしますし、多くの人は自分でブレンドしているのではないでしょうか。私もこれまでピートモスを主体に鹿沼土やパーライト、ココヤシチップなど、色々なブレンドを試してきました。しかしコスパ的にも結局、今はピートモスにモミガラとカンナクズを混ぜた用土を使っています。

 

まずはピートモス。私は長繊維のピートモスと粉状のピートモスを使い分けており、栽培用には長繊維のものを使います。粉状のものは挿し木に使います。

 

都会のホームセンターでモミガラが売られているのを見た時は驚きましたが、田舎なら農協などでいくらでも貰えます。

モミガラを混ぜるのは、用土の通気性をアップさせるためです。と同時に、無料で貰えるモミガラを混ぜることによってピートモスを節約することもできます。私は輸入業者さんから直接仕入れていますが、ピートモスも値上げの例外ではなく、円安と輸送費の高騰によりコロナ前と比べて1.5倍くらいの値段になっています。

 

カンナクズは近所の大工さんから、やはり無料で貰えます。

大工さんも処分に困っていたらしく、ブルーベリーの畑にもジャンジャンばら撒いています。そしてピートモスにカンナクズを混ぜる理由はただ1つ。ピートモスをケチるためです。

 

およそピートモス6割、モミガラ2割、カンナクズ2割という割合です。鉢のサイズが大きくなるにつれて通気性重視でモミガラの割合を少し増やします。

 

2.5号ポットのままでは苗が大きくなりませんので、一回り大きなポットに植え替えます。

 

4号ポットに鉢増ししました。

昨年は肥料も満足にやれず、近所のホームセンターで買ってきたハイポネックス原液の希釈水をたまにかける程度でした。でも今年はしっかりと施肥を行います。肥料もこれまた「ブルーベリー専用の肥料」が売られていますけど、やはり割高ですし、人によって様々な肥料を試されているようです。私が苗に与える肥料は緩効性の化成肥料です。数か月にわたって水がかかる度に少しずつ溶け、効果が続くというものです。常に肥料が効いていれば苗はどんどん大きくなってくれます。液体肥料入りの水をポタポタと流す養液栽培と理屈は一緒です。ただ、苗を単に大きくするのと、おいしい実をならせるのは同じことではないと考えています。

 

さらにこれまた意見の別れるところですが、ブルーベリーは苗の生長に合わせて1~2年ごとに少しずつ鉢のサイズを大きくした方が良いと考える人と、一気に大きな鉢に植え替えてしまう人とがいます。私は前者です。前述の通り、ブルーベリーの土は通気性が重要です。いきなり巨大な鉢に植えるより、苗のサイズより少しだけ大きな鉢に植え替えた方が通気性を確保できると考えています。

 

もちろん環境や栽培方法などによって何が「適切な用土」かは変わってきます。今のところこれで順調に育っていますけど、もっと良いものがあれば(コスト的にも)、それを試してみようと思います。

 

もうすぐブルーベリーの挿し木も始めます。すでに挿し木用の2坪ハウスの中はフェイジョアの挿し木でいっぱいです。ついでにその経過報告をしますと、秋に2500本を挿して今のところ数枚の葉っぱが落ちただけです。今年はブルーベリーの挿し木用に仮設のビニールトンネルをどこかに作らなければなりません。例年より挿すことができる本数は大幅に減りますが、数年後にブルーベリー園を始めたいなど、苗が大量に欲しいという方がいらっしゃいましたら、可能な限りご希望の品種と本数で挿し木をします。メールなどでお問い合わせください。