1.導入

12月3日22時初の芸音研スタッフ参加のため,賑わう歌舞伎町に降り立った。初のスタッフ参加だけあり緊張し、半額で買ったおにぎりも喉を通らない。

しかしロフトプラスワンに入ると緊張もほぐれ、開場に向け着々と準備が進んでいった。今回も勉強になった芸音研、スタッフ参加ながら一ファンとして楽しめた記憶をレポートに残していこうと思う。

今回の登壇者牛しっぽ牛からだ牛あたま

・藍先生

・たかみゆきひさ顧問

・のっちさん

・優月心菜さん

 

2.第一部「2016年のアイドルシーンを振り返る!出来事編」

悲喜交交な2016年を振り返るコーナー、信じられないくらい話が広がりイベント時間の半分を占めることになった。

トピックスを

・時代のターニング・ポイント

・アイドル・オタクの広がり増長

の2タイプに分けることができるように感じた。

 

せきねさんがガチ恋をやっていた時の話を聞くに、年に一度しか直接話すことが出来ない環境でやっていたものと接触前提な環境とでは”本気度“が段違いに思う。娯楽が溢れる現代、膨大な選択肢の中からイベントに自分が行ってやるとお客様精神(客には違いないが)で参加し、特典会で言葉をかわすことで距離が縮まったと思い相手を軽んじることになるのではないか。

 

 そんな感覚で仲間を作り、自分たちの遊び場・縄張りであるという意識が生まれることで昨今のフェス事件が起こっているように思う。

 今アイドルになろうとする世代はデジタルネイティブ世代と重なっており、ネットを通してアイドルを身近なものと捉えている。制作側もアイドルをやりたいと二次元三次元問わず今この瞬間にも新しいものが産み落とされている。気軽にアイドルをやりたい女の子とアイドルを作りたい運営が居ることでアイドルになる敷居も下がっている、いわばバブルの状態。そんな成り立ちだとどうしてもプロ意識に欠ける人も出てくることになり、「繋がり」のような結末を迎えてしまう。

 

一方でそんな女の子を否定しきれないなと最近考える、「アイドルをやる権利」は誰しも持っているのだ。武道館ライブという実績だけ残ししぼんでいくグループもそれはそれで良いのではないか。

どんなに俗物的なものでもアイドルと名乗っているだけで音楽等違うジャンルの存在と思えるようなものでも、すがりつくように「アイドル」と言う王冠を被りたがる。高貴な精神を持たずともステータスを手に入れることができるなら手に入れたがって当然だ。前述したようなライトなファン層もそれほど深く考えずに楽しんでいることから結果考え込んでいる自分が不適合なのではと思うこともある。

 

 

 途中スライドから脱線して声優の方が正統派アイドルと意見が出た。

 接触の機会が売上を伸ばす一方、近づくことで偶像を零落させる(とオタクに勘違いさせる)キッカケになる。ソロデビューや歌唱機会の増加により声優とアイドルの境界が曖昧になりつつあるものの、CD販売がメインの仕事でない以上今でも声優はアイドルほど気軽に接触できる存在ではない。

 

 i☆Ris等、アニメとアイドルにまたがったグループが増えてきたことでそこを入り口にアイドルにハマるオタクも増えたのではないか。逆のパターンは少なそうだが。

 声優と兼業でアイドルをしていくと、どうしてもイベントや接触回数が減ってしまい他のイベントが多いアイドルにファンの心が離れ他界しやすくなっているので中々バランスが難しい。

 

 BiSHの販売戦略に触れつつBiSの歩みを紹介してくれたのがありがたかった。ニュース番組顔負けの年表を使い1つのグループの歴史を追うと現在のシーンをつかむ手がかりになってとても良い。自分の好きなものに関する情報ばかり追って栄養が偏りがちになる所を、芸音研で守備範囲外の情報を摂取して偏りがちな視点を整えることができる。次回開催予定は未定だが、定期的に似た催しや配信をやって欲しいというのが一参加者の願いだ。

自分の目に映る範囲で見ていくと、i☆Ris等いくつかのグループが順調に伸びていった上で4周年を迎えており2012年の出来事等過去の流れも振り返ってみたいなと思う今日このごろ。

 

 「女子の病みツイートは男が筋トレしたがるようなもの」ある意味今回1番記憶に残ったコメント。まつもっ

 前回の「手紙はダメ出しとかじゃなく良いことを書こう!」とのお言葉といい懐の広い男にならねばと思わされるイベント 芸音研。大泣きうさぎ

 

 

3.第二部「2016年のアイドルシーンを振り返る!楽曲編」

前回も楽しかった曲紹介コーナー、家に帰るとYouTubeをめぐりたくなること請け合い。

 アイドルと言う枠組みの中で幅広いジャンルの音楽が奏でられる昨今、アイドルじゃないけどアイドルみたいな曲を作っているアーティストもたくさん居そうで気になる。

 自分のスーパー適当な知識で言うとsora tob sakanaとMaison book girlはセカイ系の曲でオタクに刺さりやすいのだろうなと感じる。

 まだまだ小さいグループでも趣向を凝らしたMVで世界観を打ち込んできて見ごたえがある。

 時間が押していたこともあり、駆け足に進行していったが今このレポートを描きながらも紹介された曲を聴いており影響力のある楽しいコーナーだった。つながるうさぎ

 

 

4.第三部「藍さんの年次報告」

 楠田亜衣奈さんのライブで行った短編や、おやすみ星の漫画のことを全く知らなかったので見たい欲求がまず出た。

 『ヲタ夫婦』も気づけば連載始まって半年、アイドルに憧れてアイドルになる子が居るようにヲタ夫婦に影響を受けてオタク夫婦が生まれたら素敵だ。

 『キスまでは友達ですから』のように世間のオタク夫婦に取材し集約したものを、オムニバス形式でヲタ夫婦漫画として描いていっても面白いかもしれない。どこも一筋縄ではいかない強者が揃いそうだ。

 

そして『ミリオンドール』第一部完。自分がアイドルを追い始めた頃にアニメ化が発表され、村上桃子さんが脚本を担当されるということもありふれた作品。アイドルファンあるあると言うよりもアイドルの参考書として読んでいたように記憶している。

今自分含む20代前半の世代は、大元の作品や物事よりもパロディを通してネタやお約束を学んだ経験が多い世代ではないだろうか。物心ついた頃に触れるアニメやギャグ漫画やネット作品(パロディを多く含むもの)の作者が今40代前後の層(ガンダムブームを受けた濃い層)になる。濃いエキスを散りばめられた作品に触れる中で、それがパロディや元があると知らずに触れていたのだと良く気づく。

『ミリオンドール』も自分にとっては手持ちの材料無くぶつかった作品、原作知らずに同人誌を読んだような状態といえばいいだろうか。

 大人の事情やうねりを歩んできた作品であり、ある意味ブレがあったことで作品自体がアイドルっぽさを獲得したように思う。

自分にとっては『ミリオンドール』自体が1人のアイドルだった。

 そんな作品の最終回で聴き込んでいた「深夜あにめーしょん」が使われて嬉しかった、改めて連載お疲れ様でした。カナヘイきらきら

 

5.さきさまとめ

山北早紀さんをサプライズゲストで呼んで欲しい…。魂

冗談は置いておいて、今後芸音研がどうなっていくかは分からない。単純に藍先生との対談がみたい人というと村上桃子先生と『推しが武道館行ったら死んでもいい』の平尾アウリさんが思い浮かぶ。

企画としてみてみたいのは音楽ジャンル・外見でのアイドル分類と紹介(眼鏡を掛けたアイドル紹介が見たいと言うのが本音)。

 

何はともあれ来年のアイドルシーンに思いを馳せつつ筆を置こうと思う、2016年とても楽しかった!カナヘイハート