305号室の男 1 | ★妄想変態恋愛小説★

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あー、最近ホントにイライラする。



何かツイテなくないっ!?



車を運転すれば事故に遭い。



バスに乗ろうとすれば間に合わなかったり。



電車に乗れば痴漢に遭い。



親には早く孫の顔が見たいと言われ。



気に入った部屋が見つかり契約までしたって言うのにいざ、引っ越しの前日。



「こちらの手違いで、もう決まってしまってたみたいで…。」



言われ。



そこで紹介してもらったのが、この家。



まぁ、見た目は悪くないし家賃だって払っていける。



トイレと、お風呂は別だし広さだって1人で暮らすには、ちょうどいい。



なんだっ、今までツイテなかった分あたしの運上がってきてんじゃね?



…って思ってたのに。



やっぱりツイテなかったよね。



それがコレ。



朝、昼、夜…関係なく聞こえてくる隣からの声。



「…ぁんっ…ぃゃっ…んっ…。」



女の喘ぎ声。



壁が薄いのか女の声が大きいのかは分からない。



そして毎日のように聞こえるソレは毎回違ってる。



つまりは毎回違う女。



そして麻痺してしまっている、あたしの脳。



BGMね、BGM。



それにしても毎晩ってどんだけイイ男なのよ。



一度文句がてら顔でも拝見してやろうかしら。



そんなことを考えていると時計の針は午後6時を、さしていた。



「お腹減ったな…。」



得意の独り言を、つぶやき化粧もせずラフな格好で近所のスーパーへと行くことにした。



「簡単なモノ…簡単なモノ…。」



誰にも聞こえない声で、つぶやきながら店内をウロウロする30歳。



どっかにイイ男はいないかなー?



なんて思いながらレジの、お兄ちゃんの笑顔に癒される30歳、独身女。



つづく…。