暑い夏の夜。
あたしは、ビルの屋上にいた。
「もう…、疲れちゃったな…。」
そう呟き、そのままフェンスに手を掛け、足を掛けた。
「ここから飛び降りたら…、何もかも忘れられるかな。」
生きてるのが苦痛になった。
あたしが生きてる意味は…、なに?
もう…、楽になりたい…。
スーッと息を吸って、更に登ろうとした。
その時。
「ねぇ。」
後ろから、いるはずのない人の声が聞こえた。
「……え。」
思わず振り返った。
年は、あたしと同じくらい…?
いや、上だろうか。
黒髪で短めの髪に、少しふんわりとしたパーマが、かかっていた。
「何してるの?」
分かってるくせに…。
「もしかして、死ぬつもり?」
ほら、分かってんじゃない。
「何か、ツライことでもあった?」
うるさいな、もう…。
「まぁ、言いたくないなら別に良いんだけどさ。」
だったら、聞かないでよ。
「早くしなよ。」
「え……。」
彼の言葉に、言葉を詰まらせた。
「死ぬんでしょ?俺が見届けてやるよ。なんなら、押してやろうか?」
「は?何言ってんの。冗談やめてよ。」
「冗談なんかじゃないよ。君が望むなら、手伝ってあげるって言ってんの。だって、死にたいんでしょ?」
「…………。」
「本当は、死ぬの怖いんじゃないの?そんなんだったら、やめちゃえって。」
怖い…?
確かに…、怖い…。
でも、やめるなんて…。
「死ぬの…。」
「あっそう。なら、早く飛びなよ。ほらっ。」
彼が近付いてきた。
「こ…、来ないでよっ!自分のタイミングが、あるんだってばっ。」
「へぇ…。タイミングねぇ…?」
彼は、鼻で笑った。
絶対、死んでやるんだからっ。
そう決意してから、5分以上は経っていた。
「ねぇ?」
やっぱり…。
「いつ、死ぬの?」
もう…、帰ってよ。
あたしは、彼の言葉を無視した。
また、息を吸って…、吐いた時…。
「キャッ……!?!?」
あたしは、後ろから誰かに押された。
誰かにって…、アイツしかいないんだけど…。
落ちるっ!!!!
そう思い、ギュッ!!と目を閉じた。
けど…、落ちる感じも…、痛さもなかった。
目を開けると、あたしは手を掴まれ、下を見れば屋上から地上の高さにビビり、ガタガタと震えてきたのが分かった。
「ねぇ。」
頭上から、声が聞こえ上を見上げた。
「どうするの?死ぬの?生きるの?」
「………っ。」
あたしは、どうしたらいいの…。
「ほら、どうすんの。生きたいなら、このまま引っ張り上げてやるよ。」
「あ…、の…。」
「ん?」
「あたし…、生きたい。」
あたしの言葉が言い終わらないうちに、彼があたしを引き上げた。
そして、あたしの頬を両手で包み込みながら
「もう、死ぬなんて言うな。何があったかは知らないし、聞かない。けどさ、楽しいことだってあるだろ?」
そう言った彼は、少し悲しい瞳をしていた。
「分かったら、帰れ。」
彼は、あたしに背を向け歩き出した。
「あ…、あのっ!!」
そんな彼に、あたしは声を掛けた。
「んー?」
顔だけ、こっちを向けた彼に
「また、会えますかっ!?」
そう叫んでいた。
ニヤリ笑った彼は
「あぁ。生きてりゃ、会えるよ。」
そう言い残し、右手を上げ、去って行った。
次の日、あたしは会社に出勤した。
本当なら、死んでいた。
だから、会社にいることが不思議だった。
つづく…。
新連載~ww
これ、多分ゆっくり更新しまぁす☆
多分ねww
これは、ゆっちーの声想像して書きました♪
ゆっちー知ってる方、是非ゆっちーの声で妄想してくださいね♪
もちろん他の声にしてもOKですが☆
これはエロなしなので、消される心配ナッシング~♪
あれ、ガッカリした?ww
あたしだってエロばっかり書くわけじゃないのよ!!ww
好きだけども!!ww
って、ことで頑張りまぁす♪
まきちん。