約束の空 1 | ★妄想変態恋愛小説★

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今日は、あたしの高校の入学式。



ドキドキ、ワクワクっ!



新しい友達何人できるかなー?、って思ってたんだけど…。



「んじゃ、これから体育館で入学式やるぞ!!お前ら全員教室から出ろ!」



この人は担任の先生。



名前は藤堂平助。



背が少し小さくて先生が教室に、入ってきた途端に生徒たちにイジられていた。



「平助せんせー。身長何センチっすかー?」



「オレよりも低いんじゃねー?」



「ハハッ、オレの身長あげたいくらいだよー。」



次々に男子たちがバカにする。



「うるせぇぞ!!背は小さくても、お前らより頭は、いいんだよ!!」



そう反抗する先生は子供っぽくて、先生に見えなかった。



「なぁ、斎藤。背が小さいのは、そんなにダメか?」



先生が、あたしに振った。



「えっ!?いやー、あのー、そのー。ダメでは、ないと思いますが…。」



「だよなっ!?だよなっ!?ほら、お前ら!!斎藤もダメじゃないって、言ってるじゃんか!!やっぱり女の子は素直だよなぁ。」



“ウンウン”って先生は、嬉しそうに頷いてた。



先生っ!恥ずかしいから、あたしに振らないでっ!!



「平助せんせー。女の子は素直だなぁ…って、女の子コイツ1人しかいないじゃないですかー。1人の女子に聞いただけじゃ…、なぁ?」



1人の男子が周りの男子を、見ながら言った。



周りの男子も“ウンウン”と、頷いていた。



そう…この教室に女の子は、あたし1人しかいない。



今までは男子校だった、この高校。



だけど今年から共学になって、田舎暮らしのあたしは、なるべく近いところが良くて、迷わずここにしたのだった。



受験の時、女の子も何人か見かけたので安心してたんだけど、なんと全員特進クラスだった…。



なので普通クラスには本当に、あたし1人しかいなかったのだ。



「うるせぇぞ!!普通科の貴重な女の子なんだだぞ!!だからコイツの意見は、絶対なんだっ!!」



先生…興奮しちゃってるよ…。



「それよりさー、先生。体育館に行かなくていいのかー?」



「うぉっ!!忘れてた!!」



生徒の言葉に吠える先生。



“プッ…。”



あたしは聞こえない程度に、吹き出した。



「…ぁ、笑った。」



「…えっ!?」



平助先生の言葉に驚き、目を合わせた。


「斎藤、お前女の子1人だからさ、心配してたんだ。」



眉を八の字にして、あたしを見る先生。



「あ…ありがとうございますっ。」



先生が、こんな風に思ってくれてたなんて…。



正直嬉しかった。



そんな時



「平助先生。そろそろマズくない?」



後ろに立ってた副担任の先生。



名前は沖田総司。



「うぁっ!!そうだった!!お前ら急げっ!!」



平助先生の言葉にクラス全員、急いで体育館へと向かった。



あたしも走ろうとしたら



「ねぇ、君。」



沖田先生に腕を掴まれた。



「…なんでしょう?」



首を傾げると



「僕と、ここでイイことしない?」



「…?イイことですか?」



イイことって何だろう?



「ふふっ、君って思った通り純粋だね。」



そう言って先生の顔が、近付いてきた。



その時



「こらっ!!総司っ!!オレの可愛い生徒に、手出すなよ!!」



平助先生が沖田先生の、頭を叩いた。



「ん?今、誰かに叩かれた気がしたんだけど…。君知らない?」



沖田先生がキョロキョロと、辺りを見回す。



「こらっ!!総司っ!!オレは、ここだっつーの!!」



平助先生がピョンピョンと跳ね、怒ってた。



「あぁ…平助先生。ここにいたんですね?」



沖田先生は鼻で笑い、平助先生を見下した。



それもそのはず。



平助先生が160cmくらいに対して、沖田先生は180cmくらいある長身なのだから。



「お前なぁ!!」



更にキレる平助先生。



「へっ…平助先生っ!!」



あたしは思い切って、平助先生の腕を掴んだ。



「さっ、斎藤っ!?」



突然のことに、頬を赤くする平助先生。



「入学式…、始まっちゃいませんか…?」



あたしの言葉に急に青くなり



「斎藤っ!急ぐぞっ!!」



「キャッ…!!」



平助先生に手を掴まれ走り出した。



「ちょっと待ってよー。」



後ろから沖田先生が、追いかけてきた。



こうして入学式には無事間に合い、あたしの高校生活が始まった。



つづく…