「はぁ…。」
あたしは今日も汚いトイレで一人ランチをしている。
夏目 莉世。
17歳。
花の女子高生。
もっと楽しい高校生活を送るはずだったんだけど。
「はぁ…。」
もう何度目の溜め息だろうか。
数人の女子が入ってきた。
「夏目、またここでランチしてんじゃねー?」
「ふふっ。汚ねー。もっと汚くしてやろうか!!。」
またか…。
あたしはすぐに、お弁当を片付けた。
“ざっばーん”
「きゃはははっ!!」
奴等の甲高い声がトイレ内に響く。
もう、こんなの慣れた。
お弁当を片付けるのも慣れたもんだ。
「夏目ー。早く学校辞めろよなー。」
あたしだって辞めたいわよ。
でもあたしのお金じゃない。
親が一生懸命働いて通わせてくれてるんだ。
こんなことで親に迷惑はかけられない。
だから親には言ってない。
彼女らの笑い声が遠くなってく。
「ふぅ。」
あたしは慣れた手つきで制服を絞った。
そしてお弁当箱を持ち、ある場所へと向かった。
つづく…