考えてみれば、親戚や家族が関わったお見合いは


これが初めて。




朝から、まったくテンションが上がらなかった。




「ゆり、この前買ったワンピース着てったら?」


「ええ~?いいよぉ、いつも着てる服で。」


「あっ、なんでまとめ髪にしてるの?


この前美容院に行ったんだから、おろして行けばいいじゃない(*^▽^*)b」




母親はかなりテンションが高かった。





昨日は母も美容院に行き、白髪染めもきちんとしていた。


誕生日に、父に買ってもらったネックレスとイヤリングを


いそいそとドレッサーの前でつけていた。




「も~。おかーさんのお見合いじゃないんだよー」


「だって、どんなおかーさんか見られるじゃない?


キチンとしておかないとね」





お見合い場所は郊外にある喫茶店だった。




良夫おじちゃんも初めての場所らしく、


もう一人、このお見合いに関わった仲人さんと


最寄り駅で待ち合わせだとか。




母親と、待ち合わせの駅へと向かった。




駅に着くと、良夫おじちゃんの車がもう到着していた。


助手席から、品の良いおばさまが降りてきた




「はじめまして。亀谷といいます」


「はじめまして」


「はじめまして。どうぞよろしくお願いします」


「んま~ モデルさんみたいにキレイね!」


「え?あ、はいありがとうございます。」


「さ、さ、乗って。行きましょう!」




亀谷さんは私に、歯の浮くようなセリフをまくしたてていた。


そりゃ、先日美容院行ったばかりで、


買ったばかりのワンピース(母の勢いに圧倒されました。。。)


には違いないけど、モデルは言いすぎでしょ。




ますますテンション下がるんですけど~