イタリアはコネ社会だという話は何度も書いたけど、就職や進学だけに限ったことではない。

歯医者や病院にかかるにも、家を買うにも家の改築や水道工事、修理をするにも、なんだかすべてがコネでまわっているようなのだ。


知り合いの紹介で医者にかかったり、エアコンや水道の修理を頼んだりするのと、行き当たりばったりで電話帳などで探すのとでは、値段も仕事のできも全然、違ったりするし。その点日本は信頼が行き届いているように感じます。仕事として。


だから、皆、何かあると「こういうことをしたいのだけど、誰か、いい情報、知らない?」という話題は絶えないし、適当な人に頼んだ仕事は適当な仕事で、壊されたうえここが壊れているから動かなかったんだ。新しい部品が必要だったからいくら」と相当にふっかけた値段を請求されることも多々あるらしい。


友人が友人から紹介されたという水道屋を頼んだのだけど、仕事途中のまま、何日もほったらかしで、別の現場に行ってしまったらしく、彼らの友人関係まで危うくなりかけたり。


また、修復の世界では工房のチーフはスタッフに別の現場を紹介するとき、「私の紹介とは言わないでね。」と釘を押すのだという。「ここで働けないかしら?」とだけ言うのよ、と。


人の仕事にまで、責任を持ちたくないから、でしょうか.....自分の仕事にも責任を持てない人が多いのがイタリア人ですが。