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面白かった。非常に。

ロバートケネディー役もあれははまり役だったのかな?


ケネディー兄弟が単独で決めて「トルコの核兵器撤去案」をマスコミにリークした
その案をソ連が本気にし交渉のネタとして出してきた
譲歩すればどんどん要求が増える
フルシチョフが2通目に送ってきた手紙は1通目の徒労感も感じさせず「もしや軍事クーデターが起きてすでに失脚したのでは?」と思わせる程かなり強気な内容に変わっていた
ロバート(ケネディ)が、このリークを糾弾されるシーンでは、尖閣諸島問題を思い出す
譲歩OR強固な姿勢
国際社会からの視線


私的見所はディナンベイカー扮するロバート・マクナマラ国防長官が
海軍大将にぶち切れるシーン
むちゃくちゃ迫力があった


海軍は海上封鎖を手順通りに行う
確かに手順通りなのだが
実弾じゃない『なんとか弾(花火みたいの)』をソ連船の上空に向けて発射する
マクナマラが発砲に驚いて「勝手な事してんじゃねー。ごぉらぁーヽ(`Д´)ノてめー何したかわかってんのか、こんにゃろー(怒)」ってぶち切れる

海軍大将が、「大統領に指示されたとおり、海上封鎖を『手順にしたがって行っている』んです。実弾ではありません。あなたは勘違いしています。あなたこそ邪魔をしないでください。海上は海軍に任せてください!」と食い下がる。

しかしマクナマラは海軍の手順通り(別に違反なことしてない)の行為に対し

「ソ連が私と同じように勘違いしたらどうなる?おまえら海軍は何もわかってない。これは”封鎖”じゃない。これ(海上封鎖すること)は『言葉』なんだ!大統領はこれでフルシチョフとコミュニケーションしてるんだ!ヾ(。`Д´。)ノ(怒怒怒)

.....わかったら、二度と俺の命令なしに発砲するな!発砲の命令は大統から命令を受けたこの私が出す!わかったか!!!(怒)」
あまりの迫力に、一瞬間があり、海軍大将は部下の前で大恥ものだったけど「イエッサー!」でそのシーンは終わる



迫力満点の演技
ケビンコスナーより全然◎www
「言葉」と訳されていたし、英語も確か"language"だったと思うけど
この時代は冷戦中だったから、あえて「対話」を使わずに(対話ができなかったから)、一方的なメッセージを放つ意味合いで「言葉」という単語にしたのかなぁとか思った。

そこから平和へのコミュニケーションが始まるかどうかは「言葉」への「言葉」の返しが何かを待つ
軍事か手紙か非公式な接触かはわからないが
軍事作戦を駆け引きと見る事は容易だけど、ここでは(やってることは、あくまで『駆け引き』だけど)軍事を軍事行為への抑止として使う意図じゃないく、もっと純粋な意味での『コミュニケーション』を想像させた。なんせ冷戦中だったからなぁ。


マクナマラはベトナム戦争での非難の対象となっているが
http://sankei-express.iza.ne.jp/blog/entry/1121409/
兵器開発コストの削減などこれの功績があるのも事実
しかし、回顧録で自己弁護(批判)し、さらにブーイングだったらしい


フルシチョフの1通目(本人直筆とされる)手紙からにじみ出るプレッシャーや苦悩を、JFKが「向こうもこちらと同じか...。」とため息まじりに言う。

国家の最高責任者がどちらも「本当は戦いたくなんてないぽ。」と心の底では思っているのに、戦争がリアルになっていく。
そういうどうしようもなさに共鳴する瞬間て本当にあるのだろうか。
そこを感じれる能力って重要だよなぁ。



そして、最初は使いものになんないと思われていた「外交」の場での交渉が
結局は状況を左右する重要な場面と急展開しカギを握る
国際社会の注目する公の場で、本当の『言葉』による叩き合いが始まる
国連会議で戦うか、実際に軍事行動を起こすかの瀬戸際

この映画の軍の好戦的すぎるシナリオに国防総省が非難したとか


軍に追いつめられたJFKがその度に思い出す『The Guns of August』
戦争を経験した軍人が、時代は大きく変わっているのに戦争の「プロ」として軍事戦略チームに参加する。そしてWWⅠへ突入した。
「その様子を書いた作品だよ。」と引用している
日本語訳はこちら
八月の砲声 上 (ちくま学芸文庫)/バーバラ・W・タックマン

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孫氏の言葉の引用もあったが忘れたW


映画で簡単にキューバ危機背景を(・ω・)/とか思ってみたら
思った以上に見所がいっぱいでした。