生野菜と玄米の粉を水に溶いて食べる『玄米生菜食』
治療と食事がセットになっている施設があって、
1年ほど、通った時期がありました。
本で紹介されてからは、全国から患者さんが来ていました。
がん患者さんや予防医学に興味のある方も多く来られていて、
いつも一緒にお話ししながら、お食事をさせていただきました。
みなさんとお話ししていて、
玄米を長期間、食べておられる方に共通して感じることがありました。
肌の色がとても茶色く、しわが多いこと。
それから、一番気になったのは、
腸の疾患をもっておられる方がとても多かったんです。
玄米の皮にあるフィチン酸がキレート反応(カニの爪)を起こして、
大切なミネラルを吸着し、体外に出してしまい鉄や亜鉛不足になることや
肉を食べないので、ビタミンB12不足になることなどは知っていましたが、
腸の疾患になる人が多いことが、ずっと疑問でした。
最近読んだ本で、ようやく少し納得できました。
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精白していない玄米には『糠』ぬか がそのまま含まれています。
日本で合成洗剤が普及するまで、『米糠』こめぬかは、洗剤として
広く用いられていました。
『米糠』こめぬかには、界面活性剤の働きがあるからです。
界面活性剤の代表は石鹸で、油を分解して水に溶けるようにします。
私たちの細胞膜を包む細胞膜は、リン脂質という油で構成されています。
『糠』ぬかのような界面活性作用を持つ物質が
作用すると細胞膜の脂質が溶け穴が開きます。
つまり、『糠』ぬかを飲食すると、この界面活性効果によって
腸の粘膜細胞に穴が開くことになるのです。
(「原始人食」が病気を治す より)
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食べ物とカラダの関係は、ほんとうに奥が深いです。
玄米菜食をしていた方たちは、
みなさんとっても真面目で、優しい方たちばかりで大好きでしたが、
カラダの内からも外からもエネルギーはあまり感じられず、
気持ちが落ち込みやすい方が多かったような気がします。
鉄不足と心の落ち込みも、深い関係があるんだなと思いました。
わたしも菜食のころは、いつもクヨクヨしていましたから。
学び、実践、疑問、追求のくり返しですが、
少しずつ、いろんなことがつながってきました。
食べるもので、カラダもこころも作られているんだけに
栄養をきちんと摂ることの大切さを感じています (^-^)