決算委員会の企画総務の続きです。


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●世田谷区の基幹システム障害の再発防止について




課題

84日に、世田谷区の基幹システムがダウンし、住基ネットが停止した。

830分から17時まで、住民票の転出入の入力や国民健康保険の加入などができなくなり、区民の方々に迷惑がかかった。




課題解決に向けた質問・提案



・調査の結果、基幹系システムの前段に配置する負荷分散装置に原因があり、高負荷になっていることが判明した。

・基幹システムは、外部データセンターで、豊島区・練馬区・中央区との共同利用であり、共同利用により年額約1億円の減になる、とのこと。よって、今後の再発防止策として、共同利用で技術を上げられるような短期的・長期的対策が必要と考える。

・短期的対策としては、各種サポート情報の定期的な収集などを行うこと。

・長期的な対策として、ダウン時対応システムについて、再確認を行い、模擬訓練を実施すること、また例えばシステム監査技術者や公認システム監査人など、システム監査の専門的知見と資格を有する人によるシステム外部監査を実施すべきと考える。見解を伺う。




成果



今回のシステム障害の原因は、外部のデータセンター設置の「負荷分散装置」というネットワーク機器の障害だった。
システム運用における修正情報の確認頻度の関係で、把握されていなかった。


短期的対策

今後、「負荷分散装置」のみならず、基幹システムを構成する各種機器類の修正情報を見落とすことがないよう、確認頻度の見直しを行うなど、基幹システムの運用体制の強化を行う。


長期的対策
・基幹システムの運用契約の中で、「システム監査技術者」資格を有する「CIOアドバイザー」の協力を得ながら、年1回の監査の実施を、確実に実施してまいる。
・また、基幹システムにかかわらず、区が保有する情報システム全体についても、平成19年度から継続して実施している「情報セキュリティ監査」により、引き続き、安全性の確認を行ってまいる。
・さらに、ICT-BCPの観点からも、システム障害を想定した、窓口運用も含めた「模擬訓練」の実施を検討してまいる。
基幹システムは、共同利用する他区とも協議しながら、システムのさらなる安定性を確保すべく、継続的な見直しを行ってまいる。