バズる心のビート、ハードコア並のスピード | 日々の凧あげ通信アネックス
先日、知人が、ちょっとネットでバズった。

実物の彼は、紳士で気をつかう、お洒落でクレバーな男性。
とある建築のマニアで、写真を撮っている。
その写真は、それはそれは迫力があり、アートだとよく言われる。けれど、
「僕の写真は、既に完成された構造体を撮影しているだけだからアートではない、
 ラッセンみたいなものなんだ」と本人は言う。
芸術を愛するがゆえに潔癖な、真摯な人なのです。

そんな彼が、マツコ・デラックスの番組に出た。
マツコがあらゆるマニアに出会い、「何よこれ分からないわ」と言う、
「異形な人なのに常識的な意見を言う」というのが売りの番組に。

そこに彼が出た。
彼はテレビ番組にたくさん出ていて、喋りが慣れている。
はっきり言って、素人じゃない。
そこらの芸人には負けない喋りで、スタイルは「どSキャラ」。ツッコミまくる。
……つまり、テレビ上では、突っ込むマツコと突っ込む彼が登場して、
気が合わなくてケンカ寸前、という形になった。

もちろん、実際の現場で、気が合わなかったわけじゃないと思います。
プロフェッショナルの仕事として、
おふたりが、きちんと、自分の立ち位置で喋っただけ。
セッションしただけ。

しかしそのあと……。
マツコさんに失礼だった、あいつ、何なんだ!?
という反応が起きた。ネットで。
そして、ありとあらゆる悪口が…。

えええええええー、と思った。

えええええええ。
えええええええ。

とんちんかんな意見。
物知らずな意見。
なんじゃこりゃ、な意見。

えええええええ。
えええええええ。

テレビに出るって、大変なことだ。

有吉の名言を思い出した。
「ブレイクするって、バカに見つかるってことなんだよ」

バカに見つかって、もっと羽ばたいてください、Оさん!







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