もしも願いが叶うなら。 | 明け行く空に…。  ~ひねもすひとり?~

もしも願いが叶うなら。

バレンタインデーと言う名の必要悪・・・。

まぁアレですよ、否定はしませんよ。

そりゃ恋人達の熱き炎を燃えたぎらせるためだったり、幼き男女が失恋という大人の階段上るためにには必要だと思うんです。

オレだって、そうオレだってその昔には淡い恋だの愛だのという思い出の1ページを描き出すために、その必要悪なるイベントの恩恵をフル活用させてもらいましたよ。

そうやって人は大人になるんです。


でもね、31歳サラリーマン(既に間違いなく大人)の実情というモノは哀しいモンで、結局今年の収穫?は、いつも行く定食屋のおっさんからチ●ルチョコ1個もらって終了。

淡くもなく儚くもなく終了。

なんでおっさんから?せめてその定食屋で働いている若くてちょっと可愛い女の子が手渡してくれりゃいいじゃん!

でもコレが現実ってもんです。

哀しいなぁ・・・。



その哀しき現実から立ち直れなかったワケではありませんが、オレってば翌15日から今日まで連休なんてモンを取っちゃいまして、ウダウダと休日を満喫していたワケです。


そんな4連休の最終日を締めくくる本日の出来事。




入院中の知人を見舞うべくとある総合病院へ。

何だかんだと時間が経過して帰路につく。

やばい、気がついたら既に夕方だ!。

オレは夕飯の時間に間に合わせようと、普段なら滅多に通らない農道というなの近道を通り我が家へと向かう。

狭いこの道、すれ違うのがやっとのこの道。

オレは細心の注意を払いながら可能な限りアクセルを全開にする。


見渡す限り田んぼのこの道、気がつくと沈む夕日が辺りの景色を紅く染めていた。



夕暮れ。


あぁ、きれいな夕焼けだなぁとオレは沈む夕日に見とれていた。

気がつけばアクセルは緩めになり軽ナンバー1のスピードは遅くなりがち。

でもまぁ何だか心が洗われるようで、ちょっとくらい夕食の時間に遅れてもいいかなぁと思った。


その後もゆっくり車を走らせていると、バックミラーに何やら農道を爆走してくる一台の車が写る。

やべ、ちんたら走っていたら迷惑をかけるとオレはまたアクセルを踏み込んだ。

ミラーに映った車はあっという間にオレの後ろにピタリとくっつく。

おいおい、どんなにあおってもココは農道、追い越しとかそう言うのは無しだよ。

だって狭いもんね、この道。


と思った矢先、後ろの車は路肩に乗り上げながらオレを抜き去ろうとしている。

つーかさぁ、迷惑かけたらいけないと思ってオレだってそれなりのスピード出してるんだよ。

それなのに抜き去ろうと言うんですか?

あまりのプレッシャーに負けたオレは、仕方なく車を田んぼ転落のギリギリまで愛車を寄せて、まさに頭文字Dに出てきそうな頭イカレタ車をやり過ごした。

軽だと思ってなめやがって…。


あぁ神様、願わくばこのイカレタ走り屋気取りのドリフト小僧を痛い目に遭わせてください…。


むなしく神に祈るオレだった…。


ココロノセマイオトコ・・・。




その後、何事もなかったかのように更に沈む夕日を眺めながらオレはマイペースで車を走らせた。



さらに夕暮れ。



さぁ、もうそろそろ我が家に到着だ。

そう思いながら先を急ぐと、最後のカーブ手前に人だかりが出来ていた。

何だ何だ?と近くに車を停車させのぞき込むと、畑につっこんで炎上している1台の車が…。

それはさっきオレをぶち抜いて行った走り屋気取りのドリフト小僧の車だった。

愛車が炎上しているのを崩れ落ちながら眺めるドリフト小僧。


可愛そうだが仕方ない。

無理な運転をするからだ!とオレは非情にも思った。

そしてオレの願いが神に通じたのだと非情にも思った。

さまぁみやがれ!非情にも思った。


ふと見ると、人だかりの中に我が親父の姿が。



おぉ、ユキオ帰ってきたか。



そうか、ここは専業農家である我が父の畑。

親父が心配そうな顔をしているのでちょっとどうした?と聞いてみる。



オイルやらガソリンやらが大量に漏れてしまって、この畑は当分使い物にならないなぁ…。

回避するには土を入れ替えなければならない。

来週からその作業に取りかかるぞ!



オレは来週から休日返上で畑の土の入れ替え作業を行わなければならなくなった…。




神様ごめんなさい。

人の不幸を願ってごめんなさい。


オレの休日を返してください。

もう人の不幸を願ったりしません…。


あぁ、ごめんなさい・・・。




以上。





追伸


当然ドリフト小僧にも手伝わせます。

その他、ボランティア希望者はご連絡ください。


とほほ・・・。