宗右衛門長と呼ばれる
大阪ミナミにある飲み屋街
ここで今日も夜の女と誰かの
濃密な物語は繰り広げられている
男性恐怖症の癖にキャバ嬢になった18の時のあたしも
そんな中の1人となり
自分の心と戦いながら重い足取りで宗右衛門長をさまよう
ある通りの一角にある看板を目に入れると気が沈んだ
あたしが勤める高級キャバクラグレイ(仮名w)
気を奮い立たせてガラス張りの入り口にあるドアを開くと
いつも通り小柳ゆきが歌いにきた時の写真に出迎えられた
リストのボーイさんに挨拶してタイムカードを切ってもらい
ドレスを借りて更衣室へ
何人か女の子がいたので挨拶をする
「おはようございます」
「おはよー」
「おはー」
そのまま昨日話しかけてくれたサヤさんを見つけて声をかけた
「おはようございます」
「おはよう。元気ないね。さっそく挫折?」
挨拶しただけで気持ちを見抜かれて動揺
「ど、どど、どうしても上手に喋れなくって」
「あはは、昨日のゆきちゃん酷かったもんねー」
「ごめんなさい;;」
「慣れよ慣れ!自信もって行きなさい!」
初日は結局ほとんど何も喋れずにおどおどしっ放しで
記憶が飛ぶくらい混乱したまま終わりを迎えた
一刻も早くという逃げるような気持ちで帰宅したのだけが鮮明w
きっと最高に使えないヘルプを終始演じてたと思うw
今日もほんとは出て来るのが嫌でたまんなくって
それでも何かを変えたいって気持ちだけで気合いの出陣
若さに支えられてた(。>。<。)ノ
ちらほらとお客様が入り
ちらほらと女の子が呼ばれだした頃
心臓がバクバクと鳴るのが自分でも聞き取れるくらい
最高潮の緊張で倒れそうになる
雪菜さん、お願いしまぁす!
呼ばれた!
指名係の菊池さんに案内され
ホールの隅にある丸い卓に向かう
そこでは40代中盤程度の男性と
30代中盤~後半に見える目つきの鋭いお兄さん
そしてキャバ嬢らしい髪型をしたお姉さんの3人がいた
このお姉さんこそナンバー1香月さんと知るのは
何もかもが終わったあとのこと
祈るような気持ちで席につくあたし
神様、あたしに力を分けて下さい・・・・・・!
でも祈りむなしく目つきの鋭い男性の第一声から
あたしは混乱のどん底へと落ち始める。。。
「おまえおれの愛人にならへんか?」
!?
「あ、あい、あ、愛人?」
切り替えしが出来ない
でいると
「胸触ってもいい?」
ヽ(。・∀・*)ノ????
「・・・・・?だ、だめ?だだめです!」
混乱はもうピークを突き破って大爆発
でも目つきの鋭い男性は何の気なしのおかまいなしに
露出していた腕をニヤつきながらさすってきた
瞬間
勢いよく払いのけちゃったw
たぶんちょっと寄生ちっくな悲鳴もあげた
「どうしたの?」
香月さんと50歳男性がこっちを向く
「・・・・・・」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
気まずい空気
ど、どうしよう
次の瞬間
「はっ!ははっはははは!」
目つきの鋭い男性は急に笑い出してこう言った
「社長、俺こいつ指名しますわ!」
???
ボーイさんが呼ばれあたしに場内がつく
わけが分かんない
しかも香月さんと社長と呼ばれた男性は何かを案じるような
それでいて試すような目線を向けている・・・・・
何これ?
何がおきるの?
不安でおどおどしてるあたしに
目つきの鋭い男性はつぶやくように言った
「おまえさぁ、喋れないんなら飲むしかないよ?」
この後の展開は密度の濃いものになる
つづきは明日☆
ps.
メルマガはじめてみよっかなーって考えちゅー!
色々よんでたら面白くってあたしもしたくなったw