父を偲ぶⅢ  | 四十路日記

父を偲ぶⅢ 

救急車で公立の大きな病院へ搬送された父は、 

救命病棟へ入院することになった。 

 

その時、 

病院まで付き添ってくれたホームの看護士長もまた、 

父が二度と帰らない世界へ逝ってしまうとは夢にも思わない様子で、 

病の快復を心から願ってくれていた。  

 

救命室で、 

父は得意のジョークを飛ばしていた。 

 

このジョークの気質は私には受け継がれていないらしい。。。 

 

私は、昔からこの父のジョークが苦手だったような気がする。 

 

それは、 

父との関係自体が希薄で、 

また、 

ある意味父の事を軽蔑していたことから発した事なのかもしれない。 

 

 

私が父と過ごしてきた時間以上の時が、 

新しい家族のもとで流れて行った。 

 

後添えの女性には 

私は一度だけ会ったことがある。 

 

その人が先に亡くなり、 

父は行き場所をうしなってしまった。 

 

その父の面倒をみることは 

私にとっては自然なことだった。 

 

嫌でもしなければいけないことが 

人生の中では数々出現する。 

 

私が、 

父の窮地を知ったとき、 

その事を放っておくことができなかったのは、 

父との幼いころの私の記憶に他ならない。 

 

私が風邪をひいたときに 

作ってくれた 赤い眼をした雪兎。 

 

私の母からは、 

父との絶縁を強要されもした。 

 

 

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どうも、 

昔の事を思い出しながら記事を書いていると、 

それ以上に酒の量が進むみたいだ。

 

 

来夢は私の足下でまどろんでいる。 

 

私も今日は、 

彼女と一緒にまどろみの世界に入ることにする。。。