高砂丹前-歌詞- | 『花のほかには』-fuyusun'sワールド-

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fuyusunの『何じゃこりゃ!長唄ご紹介レポート』
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長唄全集(4)二人椀久/高砂丹前/芳村伊十郎(七代目)
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今を始の旅衣 今を始の旅衣
日も行末ぞ久しき
高砂や木の下蔭の尉と姥
松諸供に我見ても
久しくなるぬ住吉の
此の浦船に打乗りて
月諸供に出で潮や 是は目出度き世のためし
老木の姿引きかえて 妹背わりなき目夫松
葉色は同じ深緑 見れども思いの尽きせぬは
誠なりけり恋衣 実に恋は曲者
たとえ万里は隔つとも
慕う心はそりゃ云わんすな
朝な夕なに空吹く風も 落葉衣の袖引きまとう
思う殿御はつれなの身にし 塒に残る仇枕
扨も見事になアア振って振り込む花槍は
雪かあらぬかちらちらちらと白鳥毛
振れさ ふれさ 袖は ひらひら
台傘立傘恋風に靡かんせ ずんと伸ばして
しゃんと受けたる柳腰
しゃなりふりゃり流し目は
可愛らしさの色の宿入り
松の名所は様々に あれ三保の松羽衣の
松にかけたる尾上の鐘よ 逢いに相生夫婦松
中に緑のいとしらしさの姫小松
二かい三蓋五葉の松 いく代重ねん千代見草
しおらしや
西の海 青木が原の波間より現れ出でし神松に
降り積む雪の朝かんがた玉藻刈るなる岸蔭の
松根に倚って腰を摩れば
千年の緑手に満てり 指す腕には悪魔を払い
おさむる手には寿福を抱き
入り来る 入り来る 花の顔見せ貴賎の袂袖を
連ねてさつさつの 声ぞ楽しむいさごよや