15. 条件付け(コンディショニング)

ごめんね・ありがとう・ありがとう

自分の人格を落とさないかぎり、あなたは自分の個であること(インディヴィジュアリティ) を見いだすことなどできない。個であることは、存在から与えられている。人格は社会が押しつけたものだ。人格は社会のなかでは都合がよい。
社会は個であることに耐えられない。個であることは、羊のように追従しないからだ。個であることにはライオンの資質がある。ライオンは独りで動く。
羊はつねに群れをなしている。群れのなかにいると楽で居心地がいいはずだと期待している。群れのなかにいると、守られて安全な感じがする。誰かが攻めてきても、群れのなかにいれば、自分を救える可能性がいくらでもある。だが、独りだと? ライオンだけが独りで動く。
そして、あなたがたひとりひとりが、生まれつきのライオンだ。だが、社会が絶えずあなたがたを羊として条件づけている。あなたの心(マインド) を羊としてプログラムミングしている。
それがあなたに人格、当たり障りのない人格、素敵で、とても都合がよく、ひじょうに従順な人格を与えるのだ。社会は奴隷を望んでいる。どんなことがあっても自由に身を捧げている人びとなど望んでいない。社会が奴隷を望むのは、特権をもつあらゆる者たちが従順さを望むからだ。

Osho One Seed Makes the Whole Earth Green Chapter 4


解説:

このカードは、あるライオンについての禅の古くからある話を思い出させてくれます。このライオンは羊に育てられたのですが、年老いたライオンに捕まって池に連れていかれ、水面に映った自分の影を見せられるまで、自分は羊だと思い込んでいました。

私たちの多くは、このライオンに似ています——。私たちがもっている自己のイメージは、自分自身が直接体験したことから生じるのではなく、他人の意見から生じます。内側から育つことができたかもしれない「個であること(インディヴィジュアリティ) 」が、外側から押しつけられた「人格(パーソナリティ)」に置き換えられているのです。

私たちは群れのなかのもう一匹の羊にすぎなくなってしまい、自由に動くことができず、自分自身のほんとうのアイデンティティを意識していません。

池に映る自分の影をよく見て、他人からの条件付けによって自分はこうだと信じ込まされてきた、そのすべてを打ち破るために、動きだす時です。踊り、走り、揺さぶり、ジベリッシュをしましょう——。

内側で眠っているライオンを目覚めさせるために必要なことは、なんでもやりましょう。