ぐるりのこと | シンガーソングライター 新妻由佳子

ぐるりのこと

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見てきました。

もーーーうめちゃくちゃよかった。

語り出したら一晩中良さを語れるぐらい
すばらしい作品でした。

格好悪くてぐだぐだでダメダメで、でも生きてる。
ぐちゃぐちゃに壊れながらも逃げないで生きてる。

ある普通の夫婦の話しです。

夫はフリーター。
ひょんなきっかけで法廷画家を始める。
フラフラしてて女好きで約束が守れない
だらしない人、でも暖かくてやさしい。

妻は小さな出版社勤務。
なにごともきちんとしてなくては嫌な優等生タイプ。

産まれたばかりの赤ちゃんが亡くなったことから
奥さんが徐々に壊れ始める。

泣きわめき壊れていく妻を
変わらず静かに、ありのまま見つめ
受け入れ、愛する夫。

少しずつ再生していく妻。

リリーフランキーさん、木村多江さんが
この夫婦を演じてるんですが
あまりに二人にただよう空気が自然で
『え!?これ演技かな?』と
たびたび思わされました。

本当にこの二人が最高にイイ!
声を大にして叫びたいぐらい。
脇を固める俳優人もすばらしい。

そして監督橋口さんの才能。

クスクスっと笑えるエピソードと
ボロボロ泣ける場面の緩急のバランスが絶妙で
最後まで映画の世界に引き込まれました。

まだ映画のぬくもりが肌から抜けません。
久々にパンフレットまで買っちゃった。

名言もいっぱいあって書きたいけど
見る人が直接聞いて感じてもらった方が
いいから、がまんがまんっ。

『リトルダンサー』が好きな人は
ぜひぜひ見に行ってください!

パンフレットの中の、おすぎさんのコメントの通り。

『日本映画はまだ死んでませんでした』。