『人間失格』
生田斗真くんはカッコええなぁ。(o^-')b
しかし、当然のことながら、デカダンスが圧倒的に足りなかった。いい男過ぎるのである。映画そのものは甚だしくつまらなかった。
これは、モルヒネやめますか?それとも、人間やめますか?、という話ではもちろんない。繊細すぎる心を持つ者は、それゆえに他人を恐れ、そしてまた自分自身をも恐れるがために、人の世には身の置き場がないという物語である。
映画館に足を運ぶのは久しぶりであった。今日が最終日で、館内はガラガラであった。若い女の子が多かったが、生田斗真くん目当てなのであろう。彼女たちがこの映画を楽しめたとはとても思えなかった。
私は映画館で映画を見るのが嫌いである。本編が終わってエンドロールが出始めると、館内がザワザワしてたくさんの人たちが帰り始めるからである。こういう人たちは余韻を楽しむということができないらしい。しかし、『人間失格』では、すべてが終了して館内が明るくなっても、しばらくの間誰も動こうとはしなかった。もちろん、映画に感動したからではないであろう。きっと、狐につままれたように呆然としていたのではないだろうか。