昨日は七夕で、笹の葉に飾りつけしたものを持って帰ってきたよ。


前に短冊を持ち帰ってて、一緒に書いたやつもちゃんとくっついてました。




一週間前。


短冊に願い事を書くのに、イチに『お願い事は何にする?』と聞いてみた。


『パパが元気になりますようにってお願いするニコニコ』と即答。


思わず『それでいいの!?』と言っちゃった。


イチは うん、いいの。と言ってニコリニコニコ


何回もいいの?って聞いちゃったよ汗


たしか去年もそう言っていた気が…。


子供って何も言わなくても敏感に感じ取っているんだね。


ちょっとホロリときました。




イチがユウにお願い事の話をすると、『パパは元気だよー。』と言ってイチと遊び始めた。


去年の事を思い出して、また少し涙がでそうになったよ。


そしてチィが短冊にグルグルと絵を描いてる横で自分も書いた。



―家族がみんな元気で仲良く暮らせますように―



これってこれからも変わらないんだろうなぁ。


…でも願い事が届くまでに25年か16年かかるのか……ガーン


まぁとりあえずまったりいこう。


ユウが入院した次の日、イチを送った後に入院用品を持ってチィとさっそく病院に向かってみた。


面会時間は10時からで、少しすぎた頃だったと思う。


大きな荷物を持ってベビーカーを押しながら自動ドアのインターホンを押した。


すぐに昨日の看護師さんが笑顔で出てきてくれた。


私も笑顔で挨拶すると、看護師さんが少し眉間にしわを寄せて『今は薬が効いてて、ちょっとボーっとしてるけど大丈夫だから。』と言われた。


??と思って病室に入ってユウに会ってビックリした。


話しかけても反応が薄い…というか、目は開いてるけどすごくうつろで怖くなった。


返事も微妙でろれつもおかしい。


本当に『何これ…。何があったの?』って。


入院したことで逆に悪化したのかと思って泣きそうになった。


看護師さんに軽い荷物チェックをされてしばらくすると、ユウは頭が冴えてきたらしく話が出来たけど本当に怖かった。



そうこうしてると、先生が来て治療の話しをした。


ユウが死にたいって考えることがなくなるように、ボーっとする薬(少々強め)を投薬するとのことだった。


そんなに強い薬を使って減薬は大丈夫かなって思ったけど、まずはユウの希死念慮をなくすことが先らしい。


いろいろ試してユウに合う薬を使いたいと。


不安を感じたけど、一応薬の名前などが載っているものを頂いた。


それと、ゴハンは食堂で食べるようになっているけど、ユウは食欲減退のため点滴と『エンシュア』というものを摂取することになったらしい。


エンシュアとは1mlで1kcalというスーパー飲み物で、250mlくらいの缶を何本か飲むことになった。


味は選べたけど、甘いものが嫌いなユウは辛そうに飲んでいたよ。


荷物を片付けながら、ちょこちょこ話したなぁ。


あの頃のユウは将棋にはまっていたから、本とかも持っていったんだ。


1時間くらいで『また明日ね。』って帰ったけど、自動ドアが閉まる瞬間がなんとも言えない気持ちになるんだよね。


なんかすごく遠くに行っちゃったみたいな…よくわかんないけど。


それでも『治すために入院したんだ。私は暗くならないようにしなきゃ!』って思ってた。


いつ退院できるかなんてわからなかったしね。


ユウの入院生活は始まったばかりでした。


診察の後にそのまま案内してもらって、ユウは精神科の閉鎖病棟に入院することになった。


なんていうか未知の世界って感じだった。


言葉だけ聞くと、なんか不安な感じもした。




まず一般と違うのは、面会に来たときに受付で名前を書くこと。


そして病棟に入るためにはインターホンで看護師さんを呼んで自動ドアを開けてもらうところ。


売店は一日のうち夕方の25分間看護師さんが連れて行ってくれるらしい。


でも外に自由に出られないってだけで、その階に自販機もあったしその隣に小さい喫煙所などもあった。


ユウは4人部屋に案内されて、寝ている人もいたため軽く挨拶をすませた。


看護師さんが入院のしおりなる紙を取りに席を外すと、ユウは疲れた顔でベッドに腰掛けた。


綺麗で明るいし休めそう?なんてユウと話していると、ある違和感に気付いた。


『カーテンがないよ。』と言って、ユウと何でだろう?と言っていたと思う。


看護士さんが戻ってきて聞くと、危険なものは排除してあるとのこと。


もう聞いてなるほどだったよ。


その後説明されたけど、もちろん果物ナイフ、缶きり、かみそり、はさみ、ライター、針等は危険物として取り扱うらしい。


ズボンのベルトは持って帰ってくださいと言われた。


コップもプラスチックにしてくださいねと。


入院生活のスケジュールは他にもいろいろあるけど(朝ゴハンはみんなで食堂で食べるとか)、ユウはご飯が食べられないためカロリーメイトのようなものを飲むことになっていた。


戸惑いながらも一通りの説明を受け、その日はとりあえず私は帰宅することにした。


朝から病院をはしごして、すでに夕方になろうとしていてユウもかなり疲れていたしね。


『毎日お見舞いに来る?』と笑って聞くと、『毎日はいいよ。』と苦笑。


ユウは『一人になりたくて入院するのに、疲れるよ。病室もカーテンないし…。』などと言っていた。


でも私は、なるべく毎日来ようって思ってた。


今は本当にいいって思ってるかもしれないけど、いざ来なかったら『やっぱり俺はいらないんだ』なんて思考になったら困るから。


それに投薬治療でどうなってるかも気になるし、ユウが嫌でも私は来るよってこっそり決意した。


そしてとりあえずまた明日~と言って病院をあとにしたのである。




入院初日はこんな感じだったなぁ。


なんかまぁいろいろビックリすることもあったけど。


イチが『今日からパパは病院にお泊りだよ。』って言ったら泣いたことは覚えてる。


入院することは言っておいたんだけどね。


子供は敏感だっていうし、我が家にせまる見えない脅威に気付いていたのかも。


…とまたまた長くなってしまった汗



さて今日の夕飯は何にしようかなぁ。