当院は小児はり・出産特有の骨盤矯正・腰痛症など・・・
妊婦さんや出産後すぐの方が比較的良く来院されます。

そのときに良く聞くのが『妊娠高血圧症候群』で『妊娠後期のときしんどかった』
『妊娠高血圧症候群になりかけた』など話されていました。
私も下の子を妊娠したとき、ちょうど出産が真夏の8月末で
暑さと後期にもなっていたため、血圧が150mmHgまで上がってしまい
陣痛が起きたときに備えてお薬が処方されました。
お薬と主人の鍼治療もプラスして、おかげで無事出産
出産直後の血圧はなんと120mmHg まで下がっていました。
元々の血圧になっていたので、やっぱり身体と年齢当時34歳だったからなのかな~
上の子を出産28歳時よりはしんどかった・・・


『妊娠高血圧症候群』は一昔前は『妊娠中毒症』と呼ばれていました。
「妊娠中毒症」の研究が進むにつれ、血管の一番内側にある細胞(血管内皮)が
傷つき、さらに血液が固まりやすくなっている状態になっていることが
わかってきました。また私たちの教室の成績により、赤ちゃんに対する
拒絶反応が起こっていることも明らかになってきました。
高血圧が「妊娠中毒症」の主体であるとの考えより、
「妊娠高血圧症候群」へと変更することが決まりました。

変更点を簡単に言いますと、次のようになります。
  1. 尿に蛋白が認められたり、むくみを認められるけれども、
    血圧が高くない場合には、妊娠高血圧症候群とは呼びません。
  2. 妊娠中(20週以降)に血圧が上昇し、分娩後(12週まで)に正常値に
    戻る場合には、「妊娠高血圧」と呼びます。具体的には収縮期血圧が140mmHg異常、拡張期血圧が90mmHg以上です。
  3. 血圧が高く、さらに尿に蛋白が認められる場合には、
    「妊娠高血圧腎症」と呼び、厳重な管理が必要です


  むくみ」は全妊婦さんの30~80%に認められるので、
   「むくみ」があるからといって特別な意味はありません。
   また「むくみ」があってもなくても赤ちゃんには影響しない
   こともわかってきました。
   そのために「むくみ」は「妊娠高血圧症候群」の症状からは外されました。



妊娠高血圧症候群の予防は?
妊娠中に塩分を摂取しすぎたり、食事を食べ過ぎたりして
体重が多くなりすぎると、妊娠高血圧症候群が発生しやすくなります。
このため妊娠中の食事管理は大切です。

塩分は1日8-10gをめどに、またあまり食べ過ぎず、
良質の蛋白質を摂取してください。

ただし、これらの予防をしていても、特に初めての妊娠の際に、
妊娠高血圧症候群が発生することがあります。
これはお父さんの体質に対して、
お母さんの免疫担当細胞(防御機構)が過剰に反応し、
赤ちゃんを拒絶している現象とも考えられます




妊娠高血圧症候群の治療は?

1. 安静療法+食事療法
 安静にすると血圧も下がり、胎盤へ行く血液の量も増え、
 赤ちゃんにとっても好都合です。食事療法は1800kcal、
 塩分8gをめどに摂取すると良いでしょう。

2. マグネシウム療法
 子癇発症予防のため、マグネシウム製剤を投与することがあります。
 特に重症例では投与することが多くなります。

3. 降圧剤
 血圧が高いからといって血圧を急激に下げると、
 赤ちゃんへ行く血液の量が減ってしまい、急速に赤ちゃんの状況が悪化します。
 そのため徐々に血圧を下げていき、140/90mmHgくらいとなるように
 血圧を調節します。

4. 分娩(妊娠の終了)
 あまり血圧が高くなりすぎると母児ともに危険ですので、
 早産であっても帝王切開で赤ちゃんを分娩させることがあります。
 このほうがお母さん、赤ちゃんにとってよい結果となります。
 この判断が難しいので専門医とご相談ください。

今と昔では治療も変わってきているようです。
安心して出産するためにも
なるべくストレスをためないようしましょう!
腰への負担もストレスになります
そして、むくみも歩いていると重く感じますよね
これから冷えも気になってきます
小さな相談からでもかまいません
お子様と一緒に受診も可能です
ご来院お持ちしています