ボディプラスの読者モデルとして漫画家なのになぜか突然全く違う分野で誌面作りに協力する事になった私。
名前の横に乗る肩書きは「主婦・漫画家」。
勿論、ペンネームも捨てずに、そのまま使っていた。
当然、編集部のページ担当者とコミュニケーションをとって行くことになるのですが・・・
「え!!漫画家なんですか⁉︎」
と、開口一番にどの方々からも言われ…。
プロの漫画家として少女漫画雑誌に少女漫画を描いていた事を編集者やライターさんに話すと、みんなびっくりしていました。
その、びっくりの理由はどうやら、
①生まれて初めて、プロデビューした本物の漫画家に出会った!!
②私の外見がどこからどう見ても、漫画家に見えない・・・。
と、言うことらしかった。
ずーっと小学館の少女漫画家として、狭い世界の中で、仕事において担当編集者としかやり取りを
して生きて来なかったから気づかなかったのですが、どうやら、世の中の人にとって漫画家という職業についた人は、希少生物並みに珍しいらしい・・・。
確かに、「応募総数600人」とかで上から2番目の賞を受賞してもデビュー出来ないような、そんな狭き門の世界。
同人誌活動や趣味で描いている人ならまだしも、仕事としてメジャーな漫画雑誌で連載したり読み切りを描いたり弱肉強食の世界の中で生きてきた「プロの漫画家」と会ったことのある人は読者モデル仲間はもちろん、ボディプラスの編集者の中にすら誰1人、いなかったのです。
②の外見に関しては、どうやら世間一般の人の漫画家に対する外見的イメージがあまりにも酷い??というか、私が実際に謝恩パーティーでお会いする少女漫画家さんは、みなさん
とても綺麗で素敵なドレスを着ていたり、普通に清潔で美しいお姉さん達だったので、私の方が世間で思われているイメージとのギャップにびっくりしました。
(黒縁メガネに髪ぼさぼさ、ベレー帽の漫画家さんなんていません)
そこから読者モデルの他にも簡単なイラストカットなども任されるようになり、ある日、雑誌のスポンサー企業のサイクロンコンピュータのモニター体験漫画を
編集部から依頼されました。
私は、久しぶりに依頼されて描く漫画の仕事にドキドキし、嬉しくて、渡された小さなサイクロンコンピュータをまじまじと見ました。
「この、商品に開発した人や企業のたくさんの想いが詰められているんだ・・・」
実際にコンピュータを電動自転車につけて近所を走り、効果を体験したり、その良さや、お!中々いいなこれ!!👍と思ったことを素直にどんどん、漫画にするのが楽しくて・・・!
少女漫画の読み切りや連載のように何十ページもある漫画ではなく、1ページのカラー漫画。多いページにダラダラと描くより短ページで要点をまとめるには、構成力と、相手が何をして欲しいのかの理解力と勘が必要であり、ある意味難しいのですが、厳しい少女漫画雑誌の世界で10年鍛えられ、続けてやってきた私には制限されたページ数の中で、
コマを割りネームを起こし要点を入れていく作業は全く苦にはならず、比較的容易にできる事だったのです。
しかも、大手の漫画雑誌と違い色々と口を出したり批判してくる自己主張の強い担当編集者もいない。ある意味、「この人はプロの漫画家なんだからきっと良いものを作ってくれる🥹✨!」という1人の職人として尊重され、扱われるような、そんなワクワクした期待を感じ、少しプレッシャーを感じつつも信じて任せられている事にとても誇らしく、感謝の気持ちを抱き、絶対良いものを描こう!!🥹💖✨と身の引き締まる想いでした。
そして、単なる絵だけの「イラスト」ではなく、物語込みの、「漫画」が、世間ではとても大切にされているという事にも気づいたのです。
そしてそして…!!
一旦商業漫画雑誌から離れて、出会う、
漫画の編集者以外(←小学館含む)の、どの編集者も、
読者モデル仲間も、
企業の担当者の方も、
皆さん、本当に、優しかった❗️❗️❗️✨✨
(もちろん、漫画の編集者にも普通に優しい人はたくさんいますが)
実は薄々肌で感じ、気づいていたことがある。
私の描く漫画は、漫画好きで漫画ばかりよんでいるような女子よりも、
普段漫画に全く興味がなく、外でアクティブにブイブイに行動しまくっているような女子に好まれることを。
恋愛漫画市場で、全く評価されなかった自分。
自分の頭の中でこしらえた、空想の男女のちょいエロのハッピーエンドのラブストーリーなんて、はっきり言って面白くもなんともなく(この人はこの人が好き…だから何?架空の漫画を読むより現実のリアルな世界で恋愛した方が色々起こって、楽しいと思うし面白いのでは…みたいなテンションでいつも描いていた💧。)更にはそんな物見せられる読者にも申し訳ないなーと思いながらも、漫画家として生きていくために期待に応えようと必死で毎回、向いていないジャンルで闘っていた少女漫画家時代の自分。
思えば小さい頃から好きだったのは、冒険ものや、伝記、スポーツ選手などの自己啓発もの、実際に存在し成功した人物のリアルな挑戦物語や体育会系スポ根などのリアルストーリー。
でも世間の漫画雑誌を買う女の子や、少女漫画の編集者が欲し共感し、リアルに売れるのはカッコいい男子とちょっとドジでうじうじと中々行動出来ない可愛いけれど自己肯定感のめちゃくちゃ低い女の子が主人公の、ちょいエロラブストーリー。。
(これって、裏返すと日本の女の子にこのタイプが多いという事なのか…??)
そもそも自分自身が恋愛体質でもないし、他人や自分の頭の中の空想のラブストーリーに全く興味がなかった。
いつも、「主人公が行動しすぎて読者がついていけない!もっと悩ませて!」と担当編集者に言われ続けていた。
好き!と行動起こし告白したら物語は終了。
2ページでおわる。
そんな漫画、誰も読まないし買わない(笑)
そしてある日ボディプラスのある編集者に「高坂さんどんな漫画描いてたんですか?」と言われ、大切にしていた一枚の写真を見せました。それがこちら。
↓
新人のときにいただいた初めての連載で、初めて表紙に登場させていただいた時のイラスト。
確か、「モーニング娘のように、各連載漫画の主人公が白い衣装で雛壇に並んでるイメージで…との編集側からのリクエストだったと思う。
私は、高田りえ先生の投稿時代からの大大大ファン‼️✨で、一緒に表紙に載ったこの号を、とてもとても大切に持っていた。🥹
この写真のファイルは編集者の間に回され、私も大好きな名作漫画「闇のパープルアイ」作者の篠原先生の大ファンだったという編集者もいたり、えー!高坂さんマジですごい!!みたいに言ってくれて…
その周りの反応に私もびっくりし…
(えっ!?全然すごくないんだけど…と)
そして、ハッとなった。
私は、自分はダメなんだーと1人で鬱になって落ち込んでたりしていたけれど、
もしかしたら…
実は、自分には畑の違う向いてない場所でしかもめちゃくちゃレベルの高い世界の中で闘いながらたった1人の編集者の狭い世界での評価に振り回され一人もがき苦しんでいたのでは…?
と、いう事に気づいたのです。
尚且つ、そのサイクロンコンピュータの漫画が好評で編集長が興味を持ってくれ、ついに読者モデルとしてだけではなくその女性誌で初めて、旬のエクササイズを漫画にして紹介していく、体験漫画を連載することになったのでした。
続く。
⭐️⭐️⭐️
予約段階でAmazon本総合1位🥇
2025年5月24日9時30分より放送TBS
『王様のブランチ』
BOOKランキング1位🥇を取りました‼️✨
良かったら読んでください。
↓