青空をくすねて枯るる五色沼    フーザンボー



 五色沼は、福島県の北部に位置し、小野川湖、桧原湖など大小100以上の沼が散在しているところです。水深や日光の加減で、青、赤、瑠璃色など、湖面が五色に変わると言われています。たしか、「赤沼」、「瑠璃沼」という沼もあったと思います。


 小生は、山形県の米沢に赴任したことがあるのです。春や秋は吾妻山を越えて五色沼に行き、沼を散策した後は喜多方まで足を伸ばし、ラーメンを食べるということが何度かありました。帰りは、喜多方から直接米沢に出る道を利用しました。

 五色沼や喜多方には、しばらく行っていません。写真は少し前のものです。


 拙句は、晩秋の五色沼の水の青さを見て、沼が青空をくすねているように思えたのです。「枯る」、「山枯るる」、「枯野」などは冬の季語です。



                 鳥わたる豆粒ほどの五色沼   杉良介