夜中にバタバタと病院へ来た日…
息子はパパと寝ていたので、私と娘が寝ていた部屋にはいませんでした…
娘の体調が急変したり、救急車を呼ぶとき…
なぜか…
必ずそこに息子はいません…
8月の救急車の時…
息子をラジオ体操に出した直後だったのですが、帰ってくるわずか数十分の間だったのに、いませんでした…
お姉ちゃんの調子が悪いことを知っていたので、遠くから車がないことがわかると、家に着くまでに、察したそうです…
この時は家で痙攣が始まっていたので、息子がいなくてよかった…
もし見てしまったら…
ショックを受けるだろうし、きっと怖くなって、私とパパが一緒に行ってしまうことを嫌がったと思う…
その後も、私が帰らない中で、いつもと変わらず生活をすることはきっと出来なかったと思います…
今回…
昼から吐いてばかりのお姉ちゃんを見て…
「最近吐くこと増えたね…」
つぶやくように言った…
息子は我が家のムードメーカー…
いつも何かをしゃべっている…
その時に流れたCMの曲をエンドレスで歌ったり、途中アレンジしてみたり…
見たものを適当に曲にしてみたり…
とにかく、ずっとしゃべったり歌ったり…
声が聞こえないのは寝てる時だけ…
あまりにもひどく、うるさく思う日もあるけど…
でも、いつも息子が変わらずバカなことばっかり言ってくれてるおかげで、どんなに辛いときも落ち込む暇はなく、笑っていられる…
今まで、どれだけ救われてきたかわかりません…
この日も、お姉ちゃんが隣で吐いていてもお構い無し…
よくわからない歌を歌い出した…
娘は吐いてしまい、しょんぼり…
気持ちが悪くて、顔をしかめてたのに、弟のよくわからない自作の歌に、私と大爆笑…
笑われた息子は…
「ん?何?…」
別に笑わせようとしてはいない息子…
キョトンとしてました…
うちの両親もまた、その息子に救われています…
お姉ちゃんが病気になり、息子にも辛い時があり、大変な時期もありました…
でも、天然なのか、男の子だからなのか…
バカなことばかりする息子…
息子の存在がなければ、きっと家族、みんなが笑顔で過ごすことは出来なかったと思う…
この日、息子は私と寝たいって言っていた…
子供たちのベッドは上がお姉ちゃんで下が弟…
起きてるときは、弟のベッドはお姉ちゃんのベッドの下にしまうことが出来て、寝るときだけ出すタイプのもの…
段違いだけど、並んで寝ることが出来て、お互いが見えるので、再発してからは、夜中に何か起こっても大丈夫なように、いつでも見ていられるように、私は弟のベッドで一緒に寝ている…
「でも、お姉ちゃんがまた吐くかもしれないし、ママと2人の方がいいよね…」
息子がつぶやいた…
ぬいぐるみに囲まれた自分のベッドが大好きで一人で寝たいって言ってた娘…
最近、私と一緒のベッドで寝ている弟を羨ましいって言うようになった…
段違いでも隣にいるし、手は繋いで寝ているので、変わらないよって話しても、一緒のベッドじゃないって…
息子はそんな時、たまにパパのところへ行ってくれる…
「ママが疲れてるみたいだから、一人でゆっくり寝て…」
って、私を気づかい、パパのところに行くこともある…
この日、ずっとお姉ちゃんに付きっきりの私とくっつきたくて、どうしても一緒に寝たかった息子…
それがわかっていたので…
「大丈夫だよ、一緒に寝よう…」
って言ったけど…
「いいよ、ママはちゃーちゃんのことみてあげて…」
そう言ってパパのところに移動を始めた…
「それに、明日は早起きしたいし、パパと寝た方が早起き出来るんだよね~…
パパは服が選べないから、オレが取りに行かないとならないじゃん…
だから起きれるんだよ…
だから、いいんだよ…」
そう言って、部屋を去っていく息子の言葉が、精一杯強がりを言っているように聞こえた…
「上からオレに吐かれても困るし…」
そんなイヤな言葉も、精一杯の強がりだ…
枕を置くと戻ってきた…
「ママ、おやすみ…」
強くぎゅ~ってしてきた…
私もぎゅ~ってした…
「大好きだよありがとう♪」
結果、そのあと、娘は吐き、息子が知らないうちにバタバタと病院へ向かった…
でも、朝起きて…
また察した息子…
特に私たちのことは聞かず、普通に学校へ行ったそうです…
帰ってくると友達と遊び、夕方…
「オレ、宿題が終わったら、お風呂掃除するから…」
母に言ったそうです…
いつもと変わらず過ごす息子…
言葉にはしないけど、いろんな事を考えている…
まだ3年生だけど、どれだけの思いを背負っているんだろう…
そんな息子が愛おしくてたまらない…
あれから会えてない…
会いたいな…
涙が出る…
でも、頑張ろう…
息子も頑張っているんだから…
早く帰って、たくさんたくさん抱き締めてあげたい…
早く帰れますように…