ミトコンドリアを活性化する9つの習慣 | 頭痛 あれこれ

頭痛 あれこれ

 「慢性頭痛」は私達の日常生活を送る際の問題点に対する”危険信号”です。
 このなかで「片頭痛」は、どのようにして引き起こされるのでしょうか。
 慢性頭痛改善は、「姿勢」と「食生活」の改善がすべてであり、「健康と美容」のための第一歩です。

 このシリーズで、忘れてはならない項目があります。
 それは、私のブログで最もアクセス数の多い記事です。
 このため、形式的に、このシリーズに入れておくことに致します。


ミトコンドリアを活性化する9つの習慣


 以下は、ミトコン瀬名のブログ「ミトコンドリアのキモチ♪」からの引用です。


はじめに


 ミトコンドリアとは、細胞の中にある小器官(オルガネラ)です。
 人間の体の中には60兆個の細胞があるといわれていますが、その細胞、ひとつの中にミトコンドリアは50~50万個、平均で2000個近いミトコンドリアがいます。
 このミトコンドリアが何をしているのかと言いますと細胞や器官を動かすエネルギー、ATPと呼ばれるエネルギーを作っています。
 一般にエネルギーというと石油や灯油を思い浮かべる方が多いかもしれませんが、石油や灯油とは違い、ATPは貯めてとっておくことができません。
 作った瞬間使われてしまうので、保存がきかないのです。
 ですから、私たちのからだの中でミトコンドリアが毎日毎秒、エネルギーを作るため働いています。さすがのミトコンドリアも毎日働きづめだとだんだん衰えてきます。
 ですから、加齢とともにミトコンドリアの数が減ったり、生産性が落ちたりするのです。

 それと、もうひとつ、ミトコンドリアは細胞の代謝を指揮しています。
 ミトコンドリアが衰えてくると新陳代謝がうまくいかなくなり、古い傷ついた細胞が残るので病気の原因になるともいわれています。


 一般的には、女性では40歳のちょっと手前あたり、男性は厄年である42歳あたりから、ミトコンドリアの数は急速に減っていくと言われているので、アラフォーになったら あなたも注意が必要です。
 このように、ミトコンドリアを知ることは元気と健康の源を知ることであり、誰しもが持っているミトコンドリアに注目することは、自分自身のカラダに目を向けることです。
 自分を大切にし、からだの症状に目を向けていると、自然に自分のココロの声もきこえてくるようになります。
 さらにミトコンドリアがすごい のは、このミトコンドリアはいくつになっても、増やすことができる点です。しかも、その方法は誰にでも簡単にでき、一切お金がかかりません。 それを、私は「ミトコンドリアを活性化する9つの習慣」とまとめ、皆さんに紹介しています。


 ミトコンドリアはからだを動かすエネルギーをつくったり、細胞の新陳代謝を指揮しています。
 ですから、ミトコンドリアの数が減ったり、生産性が落ちると、疲れやすくなったり、老け込んだり、あるいは病気の原因になったりするのです。
 ミトコンドリアは誰しも持っていますが、加齢とともに数は減っていきます。
 しかし、嬉しいのは、ミトコンドリアはいくつになっても増やすことができるということです。
 そのミトコンドリアを増やすための行動は、誰でもできる簡単なことであり、しかも、それをやるのにお金はかかりません。


 私は、これを「ミトコンドリアを活性化する9つの習慣(通称ミトナイン)」と名づけ、皆さんに知っていただきたいと思っています。
 なぜかといいますと、ほんのちょっとしたことを知るだけで、あなた自身の生活が、からだイキイキこころワクワクしてくるからです。


第1の習慣は「朝陽を浴びる」ことです。


 できれば、紫外線が強くなる前の時間帯、日の出から8時までの間が良いでしょう。
 時間は5分~15分ほどで構いません。
 両手を広げ、全身で朝陽を浴びてみましょう。
 外に出るのが苦手な方は、カーテンを開け、部屋の中でも構いません。
 全身に光を浴びることを意識し、できれば「気持ちいい~」と言葉に出してみましょう。それだけでミトコンドリアは活性化します。
 なぜ、朝陽でミトコンドリアが活性されるかと言うと、ミトコンドリアも細胞の核と同様、遺伝子をもっていますが、その遺伝子のスイッチの引き金となるのが「光」と「酸素」だからです。
 そもそも地球上のほとんどの生物は太陽のエネルギーなくては生きていけません。太陽の力というのは偉大です。この自然の恵みを全身に浴びることで、ミトコンドリアの遺伝子のスイッチがオンになると同時に、脳の中では、視交叉上核というところが反応し、体内時計 がリセットされます 。
 体内時計とは、私たち自身のからだ、臓器や器官がそれぞれもっている時計で、地球の自転(24時間)とは1時間ずれ、体内時計は1日25時間といわれています。
 この時間を調整し、地球の自転とあわせてくれているのが朝陽なのです。


 体内時計は25時間といわれています。
 ですから、放っておくとリズムが崩れ、生活リズムが乱れていきます。
 そのリズムをもとに戻すキーワードが「朝陽」なのです。
 また、太陽の光は、脳の中にある視交叉上核から松果体を刺激し、セロトニンやメラトニンというホルモンをつくってくれます
 このふたつのホルモンは、ミトコンドリアの天敵「活性酸素」を除去する働きがあります。
 メラトニンは睡眠ホルモンとして、セロトニンは心を鍛え、バランスを整えるホルモンとして、有名ですが、この二つとも、ミトコンドリアにとって天敵の活性酸素を除去する働きがあります。
 活性酸素は、細胞を傷つけたり壊したりする働きがあるので、ミトコンドリアだけでなくからだにとっても天敵で、老化の原因とも言われています。
 朝陽を浴びることは、この活性酸素を減らすホルモンをだす効果もあるのです。
 時間がない方は朝5分で構いません。
 両手を広げ、カラダ全身で、朝陽を浴びてみましょう。
 きっとミトコンドリアがあなたを守ってくれます。


第2の習慣は、ゆっくりと「深呼吸する」ことです。


 第1の習慣でミトコンドリアスイッチをオンにするのは光と酸素と言いました。
 私たちの祖先となる真核細胞が生まれる前、もともとはミトコンドリアは酸素を食べる細菌でした。
 その、ミトコンドリアの栄養源はたったふたつ それは・・・ 「酸素」と「ブドウ糖」
 私たちが酸素がないと生きていけない理由は、私たちの細胞を動かしているエネルギーを作るミトコンドリアが、酸素がないと生きていけないからです。
 ですから、ミトコンドリアは、酸素が大好きなのです。
 酸素を得るために必要なこと、それは、皆さんご存知、「呼吸」。
 勿論、黙っていても、呼吸はしています。
 しかし、私が提唱する呼吸とは、意識した呼吸。すなわち「深呼吸」です。
 なぜ、深呼吸がよいかといいますと、ミトコンドリアはゆっくりが好きだからです。
 どういうことかといいますと、ミトコンドリアが酸素とブドウ糖からエネルギーを作る際、大変時間がかかります。(※注1)

※注1 ミトコンドリアがエネルギーを作る際、栄養素は一旦、アセチルCOAになり、そこからクエン酸回路系というところを経て、ATPを作ります。


 ミトコンドリアは一度にたくさんのエネルギーを作れますが、その分時間がかかります。


 逆に短期間にたくさん酸素がきてしまうと、ミトコンドリアがエネルギー変換できなかったものが、活性酸素として排出されてしまいます。
 活性酸素にちょっと触れただけで、赤色の活性化したミトコンドリアが一瞬に青色=死んでしまうほど、ミトコンドリア=からだにとっては天敵です。
 ですから、急激な運動や、あまり激しいトレーニングは、からだに良くないのです。
 40歳を超えたら、運動は、ウォーキングや太極拳などゆっくりしたものがお薦めです。

 運動できないにしても、まずは、吐くことを意識した深呼吸をしてみましょう。それだけでこころとからだが喜びます。


第3の習慣は、「唾液を出す」ことです。


 なぜ、唾液=つばを出すのがいいのかというと、唾液には、アミラーゼと言う酵素が入っていて、食べたものを消化することを助けてくれるほか、成長ホルモンも含まれています。この成長ホルモンは、傷ついた細胞を修復したり、新陳代謝を促し老化防止するなどミトコンドリアを守ってくれる要素があるからです。
 すなわち、唾液の量が多いと、それだけミトコンドリアが守られ、数が減るのを防いでくれると言うことです。
 成人が一日に出す唾液量は、0.5ℓから1.5ℓといわれています。
平均値だけ見ても一リットルもの開きがあるのです。
 この量を増やすだけで、あなたのミトコンドリアは守られ、若さを保つアンチエイジングの効果もあります。


 私が提唱している唾液を出す生活習慣とは

① よく噛む(一口目は30回噛む)
② うがい(外から帰ってきたらうがいする)
③ 歯磨きをする(食べていなくても時間になったら歯磨きする)

です。


 ミトコンドリア活性化の手段として唾液を出すことを紹介しました。
 たとえば、よく噛むと言っても 私たちは忙しい生活をしていますから、食事の際、毎回30回噛むのは難しいでしょう。
安心してください。
 一口目だけでも良いから30回かんでみましょう。
 目的は唾液をだすことですから、最初によく噛むとあとは勝手に唾液がでてきてくれます。
 ②と③も同じ理由で、虫歯予防や抗菌作用の面より、私は唾液を出すことを目的にしているので、自分の決めた定期的時間に、うがいや歯磨きをするよう心がけています。


ほかにも、


④ 顔(唾液腺)のマッサージする。
⑤ ガムやあめをなめる。
⑥ 酸味があるものをイメージする
⑦ たばこはやめる 

 など唾液を出す習慣はたくさんあります。


 ミトコンドリアの数が減ると免疫力が下がります。
 唾液はあなたの免疫力をあげてくれます。
 是非 、唾液を出すこと、日常生活で意識してもらえると嬉しいです。


第4の習慣は、とてもシンプルです。それは「寝る」ことです。


 寝るといっても、眠らなくても構いません。ただ横になるだけでもよいのです。勿論、睡眠をとることは大事な習慣です。

 ただ、ポイントは眠らないとダメということではなく、一日の中で横になる習慣を持つことが大事と思っています。
 具体的には昼寝の習慣です。昼休みの15分でかまいません。
 横になってみてはいかがでしょうか。
「えっ!なんで横になることでミトコンドリアを活性化するの?」
とお思いの方もいるかもしれません。
 理由は簡単です。
 ミトコンドリアのキモチになって考えて見ましょう。
 ミトコンドリアは、私たちのカラダを動かすエネルギーをつくってくれていますが、基本的に24時間ずっとはたらき詰めです。
 たとえば、運動したり、勉強したりしなくても、一定量のエネルギーは使われています。(これを基礎代謝といいます)
 ミトコンドリアだって、ずっとはたらいていたら疲れます。
 やはり、休めるときはきちんと休む。
 ですから、「寝る」ことはミトコンドリアを元気にする習慣のひとつなのです。


 寝る、横になることがミトコンドリアを元気にする習慣のひとつと書きました。
 これは言い方を変えると、なるべく、重力に逆らわない生活をするということを意味します。そもそも私たちのカラダは、地球から1Gもの重力をつねに受けています。1Gなんてすごいと思いませんか?
 これだけの重力を、人間が二本の足で支えているわけですから、カラダには常に相当のストレスがかかっています。
 ですから、私はからだのためにも、ミトコンドリアのためにも、重力に逆らわない生き方、すなわち、横になることを薦めています。
 かといって、常に横になれと言っているわけではありません。
 疲れたと言うのは気持ちの問題、感情の問題もあります。
 逆に疲れたと思って横になると疲れが増すこともあります。
 これは疲れの原因となっている乳酸が、カラダが動かないでいると一層たまるからです。

 ですから逆に私は、本当に疲れたと感じた時は、身体を揺らすとか、ぶらぶらさせるなど簡単な運動を勧めています。
 理由はその運動により血流の流れをよくし、疲れの元となっている乳酸の分泌を抑えられるからです。


 ミトコンドリアからみると、常に横になるのではなく、時間を決めて、横になることを薦めています。時間は身体のリズムから考えると12時~2時まで。すなわち昼寝です。時間は15分ぐらいで構いません。
 からだとミトコンドリアのために、癒しの時間を与えてみましよう。

9つの習慣おさらいしてみましょう。


第1の習慣 朝陽を浴びる
第2の習慣 ゆっくり深呼吸する
第3の習慣 唾液を出す
第4の習慣 寝る、横になる


 今度は、9つの習慣にない、でもミトコンドリアにとって大切な習慣を紹介します。


 それは「笑う」ということです。


 笑うことが、なぜ良いのでしょうか。
 笑うと、脳内ではβエンドルフィンと言うホルモンが分泌されます。

 「βエンドルフィン!?」


 言葉だけはきいたことがある方は多いのではないでしょうか。
 βエンドルフィンとは、別名「ハピネスホルモン」と呼ばれ、このホルモンが分泌されると、気持ちよくなり、幸せな気分になります。
 血管が拡張されるので、血行がよくなったり、血圧が下がったりする効果もあります。
 血行を良くすることは、ミトコンドリアとって、とても重要です。
 なぜなら、ミトコンドリアの栄養素である酸素やブドウ糖は血液が運んできてくれる からです。
 血行がよくなると、ミトコンドリアの栄養源がくまなく届くので、ミトコンドリアの数を増やしたり、ミトコンドリアの生産性をあげ、免疫力や自己治癒力を高めてくれます。


 笑いの効能を説明しました。


 それを臨床例としてまとめたのがノーマン・カズンズ「笑いの治癒力」という本です。日本でも、昇幹夫先生らが、笑いによりNK細胞を活性化し、ガンの治療法になることなどを紹介しています。「笑って長生き―笑いと長寿の健康科学 昇 幹夫 」


 笑いはすごい効果があるといっても、「つねに笑っている」のは難しいですね。皆さん、ご存知の通り、この世の中、楽しいことばかりではないですから。
 私がお薦めするのは、笑うと言う動作をすることです。
 具体的には「毎朝、鏡に向かって笑顔をつくる」という習慣です。
 アメリカの心理学者、ウィリアム・ジェームスは
 「楽しいから笑うのではない、笑うから楽しい」といいました。
 すなわち、心から楽しくなくても、笑うという動作をしただけでも、楽しくなるし、実際、脳内ではβエンドルフィンの分泌は起こります。
 もっと簡単に言いますと、「口角をあげる」だけで、笑いの効果はでてきます。インド医学では、口角をあげるとチャクラの頭頂部にある第7チャクラが開くともいわれています。

 笑うことで、ミトコンドリアの数は増えると書きました。
 しかも、楽しいことがなくても、笑うと言う動作をするだけで、ミトコンドリアは増えていきます。

 ここで、毎朝、私が実践している方法をご紹介しましょう。
実にシンプルです。


① まず鏡に向かって自分 の顔をみます。
② ニッと言って、笑ってみてください。
③ 口角が上がっていませんか?


 それでも足りないようなら、人差し指を唇の両端にあて、ぎゅっとあげてみてください。ポイントは口角を上げるということです。
 たった、それだけで、脳内ではβエンドルフィンという、幸せな気分にし、血行をよくしてくるホルモンがでます。
 そうすると、朝から何か幸せな気分になると同時に健康にも良いのです。
 ただ、この動作、人によっては恥ずかしいというかもしれません。
 だいじょうぶ。誰も見ていませんから.このたった1分、朝に行う習慣があなたのこころを優しくし、1日を気分よくしてくれます。
 そして、自分のことをもっと好きにして、あなたに自信をもたらしてくれます。


第5の習慣は、「入浴する」です。


 去年までは「風呂上りに足に冷シャワーを浴びる」でした。
 勿論、温かい水と冷たい水を交互に浴びる習慣は、足(下半身)を温め、自律神経のバランスを整え、入眠しやすくしてくれるのでとても良いことです。
 しかし、今年はもっとシンプルに、まずは入浴する(お風呂に入る)にしました。


 なぜ、入浴がミトコンドリアにとって良いか。
それは、からだを温めることは、免疫力をあげ、ミトコンドリアの生産性をあげ、数を増やしてくれるからです。
 なぜ、からだを温めるとミトコンドリアの生産性があがるのでしょうか。
 それは、ミトコンドリアはもともと細菌だったからです。
 これは生物学的には、DNAから証明されました。
 細胞(核)のDNAの形は線状であるのに対し、ミトコンドリアDNAの形は環状です。

 これは細菌と同じ形なのですね。


 そもそも、病気になるところ、体の痛いところは、「冷えている」といいます。私の尊敬する石原ゆうみ先生はこんな本も書かれています。
「体温が1℃上がると人生が変わる、病気が治る」
からだを温めることは、健康にもとても良い習慣です。


 ミトコンドリアは温かいところで活性化するので、「入浴」が良いと紹介しました。これを私は「ミトコンドリアは温泉好き」と名づけました。
ミトコンドリアは、もともとは細菌の仲間なので、温かいところが好きだからです。そもそも、生物は、酸素がない中で生まれました。
 いま、私たちは酸素がないと生きていかれませんが、もともとは、酸素は生物にとって酸化(組織を破壊する)するため猛毒だったのです。
 この毒である酸素を、地球上に初めて誕生させたのはシナノバクテリアという菌です。
 今から約32億年前の話。彼が光合成をはじめるようになって、地球上に酸素が生まれ、彼らが繁殖にするにつれ、その酸素が増えていきました。
 困ったのは酸素を嫌う生物たちでした。
 私たち人間の祖先(真核生物)も例外でありません。
 それを救ったのがミトコンドリアでした。
 ミトコンドリアはこの酸素をつかってエネルギーを作ることができました。
 これに目をつけた私たちの祖先は、ミトコンドリアを体の中に取り込み、毒である酸素を自分たちのからだを動かすエネルギーにかえたのです。
 これが今から約21億年前の話。
 ですから、私たちが、酸素がないといきていけないのは、実は、ミトコンドリアが、酸素がないといけないからなのです。


 そのミトコンドリアにとってベストな温度は36.7℃。


 ですからからだを温める習慣はミトコンドリアにとって良い習慣となるのです。ぬるめの湯でゆっくり入浴、あなたも今日からしてみませんか?


第6の習慣は「歌う」「踊る」です。


 なぜ、「歌う」「踊る」ことがミトコンドリアによいのかといいますと ミトコンドリアはからだの中で常に一定のリズムで振動しているからです。
 それと、前回ミトコンドリアは温かいところが好きと書きましたが 誰でもすぐできる、からだを温めるもっとも簡単な方法が 「カラダを揺らす」ということです。寒さを感じたとき、ぶるっと震えますね。
 これはからだを震わすことでからだを温めようとする人間の本能なのです。


 新潟大学の安保徹先生は、「パーキンソン病で手が震えるのは、震える事で体温を上げ、脳の血流をよくするための人間の本能」とおっしゃっていました。


 からだを揺らすと言う動きは、一定のリズム運動でもあります。
 これを体系化したのがミトコン体操です。
 ミトコン体操はしなくても、単純に、声を出して、歌ったり、躍ったりすることは、ある意味リズム運動です。
 何より声を出したり、からだを動かすと気分がすっきりします。


 私は四国にいったとき、阿波踊りを体験しましたが みんなで「えらやっちゃ、えらいやっちゃよいよい」と踊っていたら、難しいことはわからなくても、じわ~と汗をかき、その後 、気分がスカっとして元気になりました。


「歌う」「踊る」という習慣を紹介しました。
 特に踊りはよいです。
 昔から「踊る」ことは日本人の文化の中に浸透して来ました。
 前回、阿波踊りを紹介しましたが、あなたの生地にも踊りがありませんか?
 私の故郷、上田市では「うえだわっしょい」というのがあります。
 「祭りだ、祭りだ、わっしょいだ、わっしょい、わっしょい、上田わっしょい」といって歌いながら踊るのですが、夏などはこれをしないと夏が来た感じがしません.
 もし、私の土地にはそんな踊りはないと言う方がいたとしたらお薦めは、ネイティブインディアンの踊りです。
 どうやるのかといいますと 両手をあげて、バンザイの姿勢になって、「ハッハッハッハ」と叫びながら、足踏みしてみてください。えっ、そんなことは恥ずかしくてできない。そう思われるかもしれません。
 ただ、やってみてください。インディアンの踊りをすると、からだの底から笑いがこみあげてくるとともに、不思議なパワーをもらえます。
 祭りの踊りに限らず、日本舞踊や、ヨガ、太極拳、足が悪い人は座ったままできるタイチー(太極拳)もあります。


 ミトコンドリアによい運動はすべてゆっくりなので、激しい運動より、ゆるやかな運動がお薦めです。皆さんも、どんどん自分のリズムに合わせてからだを動かしてみましょう。

 声を出してみましょう。
 ミトコンドリアはゆらぎが好きです。
 これで、気持ちも、からだも、すっきりします。


第7の習慣は 「四股をふむ」です。


 なぜ四股を踏むのが良いかというと、筋肉、特に下半身の筋肉を作るのに有用な運動が「四股をふむ」だからです。
 筋肉は全体の40%をしめる人体最大の発熱器官です。
 筋肉量が多いと、それだけでからだを温める効果があります。
 そして、ミトコンドリアが一番多くすんでいるのも、筋肉です。
 実にミトコンドリアの約7割は筋肉の中にあるのです。
 ですから、筋肉を鍛え、筋肉の量を増やすことはミトコンドリアを増やすことであり、体を温めることでもあったのです。
 嬉しいことに、筋肉は、年齢は関係なく、いくつになっても鍛える(増やす)ことができます。特に、鍛えて欲しいのは下半身です。
 なぜなら、筋肉の7割が足腰を含む下半身にあり、「老化は下半身から」
といわれるように加齢と共に一番衰えやすいのが下半身だからです。
 筋肉は、何もしないと、30代から衰えだし、60代になると一気に衰えます。
 60歳過ぎたら足腰が立たなくなるなんてことにはなりたくないですね。
 そのために私が提唱しているのが「寝る前に四股をふむ」です。


 ミトコンドリアを増やす習慣として、「四股を踏む」を紹介しました。
 ミトコンドリアは筋肉に一番多くすみ、筋肉はからだを温める効果があるからです。
 回数は10回ぐらいで構いません。
 そして、やる時間は、寝る前がお薦めです。
 なぜかというと、この時間帯が筋肉を鍛えるのに一番効果的だからです。
 筋肉を増やすためには、使うだけでなく、休むこととの繰り返しが必要です。
 ですから、筋肉を鍛えた後、いかに休むか、そして鍛えることで傷ついた部分(細胞)をいかに早く直すかが重要です。
 そのキーワードとなるのが「成長ホルモン」です。


 成長ホルモンとは、寝ている間に傷ついた細胞を修復してくれるホルモンで、就寝後30分ぐらいしてから分泌がはじまり、一番良く出る時間帯が午後10時~午前2時といわれています。
 ですから、寝る前(=10時~12時の間)にこの筋肉を鍛える運動するのがよいのです。
 しかも、四股を踏むと大腿四頭筋が鍛えられます。
 ここを刺激することは、成長ホルモンの分泌を促す効果もあるのです。
 また、東洋医学では「腎虚」といって、腎(下半身)の衰えは病気の原因ともいわれているので、下半身を鍛える「四股踏み」は、病気を未然に防ぐ効果もあるのです


 さぁ、あなたも今日からはじめてみませんか?
 寝る前に10回、「四股踏み」


 残念ながら、四股を踏むと言う動作は、誰でもできるに少し当てはまりません。なかには、膝や足が痛くて四股が踏めない人もいるでしょう。
そういう人にうってつけの方法を今回ご紹介します。


それは、「つまさき上げ」です。


やり方は簡単です。

①椅子に座ったままでよいので、かかとをつけたまま、つま先をちょっと持ち上げてみましょう。
②この状態でできれば3秒数えてください。
③これを片足ずつ5回ほどやってみて下さい。


 これでも、しこを踏むと同じ効果があります。
 なぜかというと、四股ふみの動作で鍛えているのは、太腿の筋肉(すなわち大腿四頭筋や大腿二頭筋)です。
 つま先あげでも、この太腿の筋肉(大腿四頭筋や大腿二頭筋)を鍛えることができるからです。


 つま先あげと平行して、もうひとつ体操を紹介します。


足首ふりです。


 やり方は簡単です。仰向けに横になって、リラックスしたまま、足首を左右にぶらぶらふるだけで構いません。
 これだけで、股関節をゆるませ、インナーマッスルを鍛える効果があります・
 キーワードは股関節をゆるます、そして太腿の筋肉を鍛える。
 覚えておくと何かと便利です。


第8の習慣は「胸を張る」です。


「えっ、胸をはることとミトコンドリアって関係があるの?」
と思う方がいるかもしれませんが、実はこの2つは大きく関係します。


 理由は2つあります。
 一つは「呼吸」です。
 胸を張る動作は、胸郭を広げるので、肺が開き、それだけで酸素を、ゆっくりと、自然に取り込んでいきます。
 第2の習慣。ミトコンドリアが酸素好き!は覚えていますね。


 2つ目は姿勢が良くなることです。
 良い姿勢はあなたを美しくするだけでなく、考え方まで変えてしまう力があります。
 それな何かといいますと、こころとからだはつながっています。
 たとえば、肩を縮め、目線を下げたまま状態でいるだけで、なんだか暗い気分になってきませんか?
 これを逆手にとると、胸をはった状態では暗いことが考えられなくなります。
 なぜかといいますと、視線は自然に、前または上にいくからです。
 人間のからだは視線を上に向けたまま、ネガティブなことが考えられないようにできています。
 ですから、胸を張っただけで、気分を明るく、自分に自信がもてるようになるのです。試しに実験してみましょう。


 胸を張るという動作はミトコンドリアにとってよいと書きました。
 その理由のひとつとして、気分が明るく、元気になると言いました。
 なぜ、胸をはることと、気分がつながっていくのでしょう。
 ここでひとつ実験してみたいと思います。
 あなたが今一番ネガティブと思うことを考えてみてください。
 まずは肩を縮め、視線は下にして、どんより暗くなることを考えてみてください。
 どんよ~~~~りした気分になってきたかと思います。
 頭の中はそのどんよりしたままの気持ちで、そこから、上体だけ変えていきます。
 まず、視線をまっすぐにして、胸を張ってみましょう。
 どうですか?何か気持ちの変化はありますか?


 これだけではあまり変化を感じない方は次に、右手の人差し指を立て、視線はその人差し指をみたまま、そのまあ手を天高くあげていってみましょう。
 はい、そこでストップ!
 さて、あなたは最初のどんよりした気分のままでいられましたか?
 不思議なことに、先ほどまでの暗い気持ちが持続できないことに気づいてきませんか。
 このように、からだの状態が変えることで、こころの状態を変えることができます。
 それがこころとからだはつながっているということなのです。


 私の尊敬する医師、帯津良一先生や西原克成先生は、病気は、生体のエネルギーバランスの乱れからくるといいます。
(この目に見えない生体エネルギーを、東洋医学では「気」、インド医学では「プラーナ」といい、帯津先生は「生命場」と呼びます。)


 ミトコンドリアも生体エネルギーの中でいきているので、「気」のエネルギーによって、活性化したり、停滞したりするのです。


 前回、紹介した胸をはる動作は、正しい姿勢をもたらし、この気の流れをよくしてくれます。
 最初に、正しい姿勢とは何かというとからだの力が抜けたリラックスした状態で、頭頂部から足の裏まで、天と地と自分がすっと1本の線でつながったような自然な姿勢をいいます。
 キーとなるのは背中です。
 正しい姿勢は背中にヘンな緊張がなく、すっと伸びた状態にしてくれます。
 そのためには、肩甲骨を寄せる動作、すなわち胸をはることが良いと紹介しました。
 正しい姿勢は、キレイなからだをもつくってくれます。
 それは体全体で体重を支えられるようになり、からだに余計な負担がかからなくなるからです。


 ミトコンドリアはキレイがすきといい、正しい姿勢はきれいなからだをつくるといいました。
 正しい姿勢は、なぜきれいなからだをつくるかを具体的事例を紹介しながら説明したいと思います。


 たとえば、胸を張ると、背筋が自然に伸び、それに伴い首もすっと伸びてきます。そうすると、首への負担が減ってきます。
 首への負担が減ると、それとシンクロするように首を支えている腕、それから首の上の顔(あご)の負担も減っていきます。
 これはどういう効果をもたらすかというと腕を支えている二の腕や、あごを支えている顔の部分に負担がかからなくなり、結果的に二の腕が細くなったり、二重あごがなくなったりするのです。


えっ。


 たったそれだけでそんな効果があると疑問を持たれる方がいるかもしれません。
 よく考えてみてください。
 私たちは1日のうち2/3は立ったり、座ったりしているのです。

 その時間、トレーニングしているとしたら。。。。
 私は、そもそも、健康によいものはすべて美しいと思っています。
 なぜなら、健康とは、人間本来の自然の姿であり、大自然の中で、自然の姿のままでいるものは、みな美しいからです。
 ミトコンドリアはきれいが好き。あなたもきれいになってみませんか?


第9の習慣・・・・それは「感動する」こと


 今年はより具体的に「思い切り笑う、泣く、そして恋をする」といいます。
 カラダだけでなく、ココロを動かすことは、ミトコンドリアを活性化する大事な要素になります。
 なぜなら、ミトコンドリアは感情で動く。
 こころとからだはつながっているから・・
 あなたも、思いっきり泣いたり、笑ったあと、気持ちがすっきりして、カラダの調子がよくなった経験はありませんか?。
自分の感情を吐き出すことは、気分をすっきりさせ、カラダもイキイキさせてくれます。
 笑うとNK細胞(ナチュラルキラー細胞)が増えるという話は、お話しましたね。村上和雄先生は遺伝子工学の立場から、「思いが遺伝子を変える」ともおっしゃっていました。

 感情には、時に細胞の中の遺伝子をも変え、そしてミトコンドリアを活性化させる働きがあるのです。
 といっても、感動は、そんなたいそうなことでなく、身の回りにあるほんの些細なことからはじまります。
 たとえば、歩いているとき、きれいな花をみつめ「まぁ、きれい」といったり 空を見上げて、「おっ、すごい雲だ」と驚いたり。


 以上のように9つの習慣を挙げています。


第1の習慣は、「朝陽を浴びる」ことです。
第2の習慣は、ゆっくりと「深呼吸する」ことです。
第3の習慣は、「唾液を出す」ことです。
第4の習慣は、「寝る」ことです。
第5の習慣は、「入浴する」です。
第6の習慣は、「歌う」「躍る」です。
第7の習慣は、「四股をふむ」です。
第8の習慣は、「胸を張る」です。
第9の習慣は、「感動する」こと