第三十九夜 相棒 | Young Volunteer Network(YVN)

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信州上田で楽しみながら活動する青少年の仲間たちのブログです。

彼の死後、暗闇のように前が何も見えない日々が続いた時、私が明るい日を迎えることができた大事な出会いがありました。

両親をはじめ家族や仲間、上司、同僚達が支えてくれたあの時間。

その時間のなかの大事な出会い。


ひとつは仕事でのこと。


あなたの働く現場に相棒と信頼し背中を任せられる人はいますか?

私には相棒がいます。この相棒と呼べるひとがいる職場ならばどんなに辛くとも、ミッションを成し遂げられると思います。


異動で転勤してきた一人の同僚。


年齢は私のほうが一歳上。


初めの頃は私が塞ぎ込んでいたこともあり、会話は業務のことだけ。

淡々とした関係でありました。

何が二人を変えたのでしょうか。

今ではいなくてはならない。そんな存在です。



『あった頃はお互いにはじめは距離を感じていました。

彼は僕のつかみどころのないいい加減さに怒りを覚え、僕は彼の口の巧みさに腹を立て。しかし二人とも言葉には出来ず抱えている悩みがあり、それが交わったとき二人は相棒になりました。二人で乗り越えた壁はほんとの多かった。私の奥さんの最大の嫉妬相手は相棒です(笑)いえマジで(笑)

僕は相棒が大好きなのです。

相棒とよく温泉に行くのです。

そして語るのです。仕事の愚痴だけではなく、政治、経済、社会と案外真面目なことを。そしてそれらの問題に比べたら僕たちの悩みなど小さい小さいと笑い飛ばし、温泉で身体をほぐし、笑いで心を癒しリフレッシュし帰ってくるのです。

そうやって奥さんになる人との仲も暖かく支えてくれたのです。

なので、今日もふたり、風呂につかり、いつもどおりの話題を繰り返す。明日僕は家族をもつ。でも相棒との関係に変わりはない。それは変わらないし変えない。それは奥さんにも言ってあるから大丈夫。

これからもよろしくね相棒!』


相棒との出会いで私は仕事の意欲を取り戻しました。

頼れる存在であり、ライバルであり、よき友です。

相棒の存在なしにいまの仕事を語ることは出来ません。


私が自暴自棄に陥った時期に出会い、私が笑顔でオンステージに立つ時間へのきっかけをくれた親友でもあります。

二人の出会いは仕事です。

日記でも書きましたが出会った頃は数ヶ月会話も挨拶程度しかありませんでした。

そんな二人はいつの間にか、無二の親友となりました。


転勤で配属された相棒に私の町を好きになってもらおうと二人で雨の中、相合傘で私の町の古都巡りツアーをやって以来、二人の微妙な空気が変わりました。


旅行での恒例行事、温泉でのシンクロ、忘年会での、身体をはった芸、夜は朝まで語りつくす。


風呂場で2時間は語り合う裸の付き合いです。


二人の仲を疑られるぐらいに仲が良いのです。


息も意気もぴったりなふたり。


たった3


でもその3年で二人が共有したものは仕事の関係を超えたものでありました。



私はそれまでの人生のなかで最も敬愛した親友を自殺で亡くし、無責任に自らも投げ捨てて、身勝手に周りを傷つけて、精神病の名前の囲いに逃げこんで閉じこもっていた日々。



そんな過去を受容し、今笑顔でいられる。


それは、両親や家族、旧友、恩師、先輩、後輩、多くの支えがあってのことです。


その中でもオンである仕事場で、自らを律する力を取り戻すために、力を貸してくれたのは相棒です。



相棒の悪態(励まし)がなければ、私の道は3年前に頓挫しておりました。


こんなバカな私を兄貴と呼びながら、楽しくバカをやって過ごせました。それは仕事の楽しみを、人生の楽しみを、人を信じる喜びを、分かち合えた相棒がいたからこそ。

よくも悪くも自らの歩む道の決断を下せるのは自分。

ひとの助言や意見や考えを聞いても、最期に白か黒かを決めるのは自分。

誰かのせいにしても、最期を決断したのは自分。

もし、決断していないと思うのであれば、決断しないという答えを出した自分の責任。

そんな厳しい現実があることは、修羅場をくぐった相棒も私も十分承知の上。
ただ私は相棒が白と黒どちらの決断に至ろうとも、相棒でいたいと心から願っています。
またその決断にいたる過程を共に歩もうと思います。


人生を楽しむためには、想いを大切な人と分かち合うこと。悲しみは半分に、幸せは2倍に今こそそれを行動で示すときだと感じています。


相棒へのメッセージ
「どんな決断に至ろうと相棒と私の関係に変わりはないよ。

もがくだけもがこう、やれる限りとことんまでいこう、諦めるのではなく納得できるまで。んで、疲れきったら座って眠ろう。今は、無責任に甘えて欲しい。今は、わがままに考えて欲しい。誰かのためでなく自分のために。「明るい日」と書いて「明日」 そう教えてくれた人がいます。


その言葉は迷える私に光をくれました。明日を信じて、私は相棒のため、全力を尽くさなきゃ。

私の明日を切り開いてくれた相棒の優しさに満ちた飽きない悪態の数々に応えるためにも。出来る限りとか、やれる限り、無理のない程度、そんな大人の社交辞令のようなもんじゃなくいまある全てでぶつかっていくからさ。」


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写真:相棒との恒例となった旅行から