第三十三夜 女の子が咲かせた一輪の花 | Young Volunteer Network(YVN)

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信州上田で楽しみながら活動する青少年の仲間たちのブログです。

今日、小学生が人生初の福祉施設でのボランティア活動に訪れてくれました。



ボランティア学習推進派の私は、社会福祉施設での学校との交流会は「ボランティア活動」と位置づけていません。


あくまで社会福祉施設の体験学習の機会であるとしております。


そんな体験学習を経たひとりの小学生が昨夜電話をくれまして
今日の受入となりました。本来社会福祉施設での受け入れは、利用者の方の了承はもちろんのこと、活動希望者に、活動への施設の受入方針や活動内容の説明が行われ、活動内容の明文化が行われ、その後、活動保険に加入頂き、活動開始となるわけです。



これをしていない社会福祉施設はボランティアの受入自体を考え直すべき基本事項です。さてこの諸手順を一晩でこなせるわけがない。

しかし、小学生の想いを守りたいと考えた結果、中高生用に用意していた、体験講座「春のどきどきボランティア体験塾」(塾長私)という企画を思い出しまして
早速、関係機関に電話を入れました。(もちろん学校の先生にも)



久しぶりに電話の向こうに向かって熱弁をふるいましたね。


もちろん所属長にも許可をもらわなければなりません。

施設内で起こる事故は全て、所属長の責任ですからね。


所属長も、スピーディな根回しと、私の熱意と、何よりも小学生の想いを組んでくださり、GOサインが出たわけです。このへんがうちの所属長のすごいところ、器がでかい!


「その子の想いを大切にコーディネートね!」とお声がけいただけるぐらいです。


そしてお昼も過ぎた頃、元気良くやってまいりましたよ。
可愛い女の子。


私は活動用にと、利用者の方との絵画活動を用意しておいたのですが、その女の子は、お手玉、紙風船、カルタなどなど、悠生寮での交流会での体験をもとに利用者の方と出来る遊びを考えてきてくれたようです。


自然と出来る利用者の方の輪


はじめは15時までということだったのですが、その子はもっと活動したいということで、お家の方に許可を頂いてからならOKであること伝えましたら、16時までの延長が決まりました。



私も利用者の方の援助がひと段落してその子とお茶を一緒に飲みながらお話をしました。



私は珈琲。
そのこにはココアを用意してね。


お菓子にはチョコ。


二人でゆっくりと会話をしました。


「なんで活動したいと思ったの?」(私)


「坂口さんの話(小学校での授業)面白かったし、利用者の方が喜んでくれるのが楽しいから」(女の子)


グッときましたよ。


もしかしたら泣いていたかもしれない。



昨今、学校では、つまらん、意味のない、福祉体験が横行し(これはボランティア学習を理解してない講師サイドの責任)、ボランティア嫌い、福祉離れ、が危惧されている中で、「楽しめるプログラム」を推進して抵抗してきた私にとって、今まで頂いた、何者にもかえれない喜びでありました。



夢の国の哲学、ドラえもん、完成せずに発展し続ける飽きの来ないプログラム、求め続けてよかったと思いました。



福祉施設の現場であるからこそ、つたえなきゃならい、福祉、人をたいせつにしていく姿勢の大切さ。



それを杓子定規な机上での教え方でなく、持論の「楽しいことから」を貫いた結果、小さな花が咲きました。



この花を枯らすことなく、大きな実を付けれるよう、新しい戦いが始まります。



でも勇気凛々これこそ育成の醍醐味



「また来ていい??」(女の子)


「もちろん!おいで」(私)



帰り際に交わした指きり(懐かしいね~)



とても温かい一日でした。



この子の次回の受入がスムーズであるためにご家族にも説明できたし、今後が楽しみです。



この子のボランティア活動のきっかけは??


という質問は、「楽しかったから」です。



一日お疲れ様でした。