先日、静岡にあるさ櫻井靖子先生の「藍工房やす 」へ体験に行ってきました!


ローフード礼讃  ~Physiology  of  RawFood~


4年前に佐藤昭人 さん(国指定 阿波藍製造無形文化財、卓越技術者)の話を伺ってからいつも藍染めが気になっていたので貴重な体験をすることができうれしかったです。

4年前に藍染めの原料「すくも」発酵によりできているのを知り驚きました目


これまた発酵ですw

櫻井靖子先生は、なんと佐藤さんの所からすくもを仕入れているとのこと。
たくさんの藍染め!?を見かけますが、実は本藍は数少なく、その他は藍の含有量の多いインド藍(インディゴブルー)や化学合成藍になってしまっているとのことでした。

本藍のすくもを作っているのは佐藤さん以外ほとんどいらっしゃらないそうなので、その少なさを考えると本藍染めをしている方が佐藤さんに繋がっているのは不思議ではないですね。

今となっては本物の日本の藍(ジャパンブルー)はとても貴重なものとなってしまいました。

(江戸時代は庶民がよく着ていたようですが・・・)
いつの時代も手間隙のかかるもの減ってしまうのですね。


藍染めと言えば原料は、蓼科の藍草「蓼藍(たであい)」の葉を用います。主な産地は徳島県ですが今では数に限界があります。その蓼藍の葉をを100日かけて発酵させて「すくも」を作ります。


その後、ただそれを水に煮だしても布は染まらないので灰の灰汁を混ぜて可溶性にします。
そのことを「藍を建てる」といい、その後染料になります。
この藍が建っている状態が以下の写真です。藍の華がこの泡です。
そして、確かに醸された!?独特の匂いがします。


ローフード礼讃  ~Physiology  of  RawFood~ ローフード礼讃  ~Physiology  of  RawFood~ ローフード礼讃  ~Physiology  of  RawFood~

その藍が建った液体に染める物を入れて染めるのですが、染めると言うよりは「付ける」と言ういい方をするそうです。一度繊維についた藍はコーティングのようなもので他に落ちません。濃くする場合は何度も付けて色を出します。
なぜか天然素材(綿・麻・絹・毛など)は染めることが出来ますが、石油系など合成繊維は一切染まらないそうです。
シルクや木綿のシャツなどでも糸が合成繊維だとその部分だけやはり染まらないそうです。

染めたばかりの時は茶色で、それが空気に触れて酸化し、エメラルドグリーン→青と変化します。その変化を見るのもとても感動します。
ローフード礼讃  ~Physiology  of  RawFood~ ローフード礼讃  ~Physiology  of  RawFood~ ローフード礼讃  ~Physiology  of  RawFood~

藍染めした衣類は防虫、防菌作用、紫外線を防ぎ、さらに遠赤外線効果もあると言うことで、皮膚病の抑制としても用いられたようです。また布が丈夫になるためとても長持ちするとのこと。
今夏、知人が藍染めの浴衣を着ていたのですが、それはなんと御婆さまから譲り受けたものだとか。着物はよくありますが、綿の浴衣で状態がほぼ新しいものと一緒なのに驚きました。
やはり本藍だと長持ちするのだと実感した瞬間でもあります。


藍染めがいかに凄いかをお伝えしてきましたが次回は実際の染めの工程をお伝えします。


ローフード礼讃  ~Physiology  of  RawFood~  ローフード礼讃  ~Physiology  of  RawFood~

こちら櫻井先生の作品です。

実物見ると感動します!

重量感と質感が神々しいとでも言うのでしょうか。

金を使用されているのですが、その金と藍が化学反応を起こして緑になっている部分が若干あり、

正に日本の美を集約した一点もの。