母でもあり女でもあり。② | 突然ゴミ屋敷住人が家族になった時。

母でもあり女でもあり。②

今の父との同居生活が始まると、
以前より暮らしは良くなり喜ばしい事ではあったけれど……





父は母と再婚したい為、
母の気持ちを向けさせようとの想い。




母は父と再婚したい為、
父の気持ちを向けさせようとの想い。



決して私の為を想っての生活ではなかった。



お互いが良いところを見せようと、私を使ってアピール合戦。




再婚した途端に、誕生日なんてものは忘れさられ



時々買ってくれた、
マンガやオカシといった類いの物とも、無縁の生活に逆戻りとなりました。







同居生活をしていた時の父と母は、



男と女。








母と2人での生活は、
部屋が一部屋しか無く狭かったけれど、
どんな時でも顔を見て直接会話ができた。




同居してからの生活は、

”良かったね。子供部屋だよ。’’

と、一部屋を与えられて1人で寝る日が始まった。






母は父と一緒の部屋で、同じ布団で寝るようになり、
私は用があると2人の様子を伺いながら、
その部屋のドアをノックして入り会話をしに行く。





父と母が一緒に入浴すると、1時間ほどは出て来ず、
私は1人その時間を子供部屋で過ごす日々。




そんな男と女の行動は、
子供の私にも薄々わかり始める。



でも、やっぱり子供だったから分からない事もある。



ある日、白昼堂々と薬局でコンドームを買ってくる日があった。




その箱が何なのか尋ねる私に、
”これは大人の薬だから。”
と答える2人。




ある日、食器棚の奥に”大人の薬”を見つけた。



誰も家にはいない事を確認して、興味本位で  ”大人の薬”  を一つ手に取り封を開けました。




それが何なのかサッパリわからない私。


薬だったら食べられる物なのか?
それとも塗るものなのか?




とりあえず口にしてみたけれど、
”大人の薬”はヌルヌルしていて不味いし、なんだが臭いしで



2人が言っていた通り、
”大人の薬”
子供が手にする物ではないのだと思いました。



夜になると、隣の部屋からは情事の様子が伝わってくる日々。



そんな生活を1年も続くと、
だんだんと私の中で、彼女は私の母ではないのだと。

彼女は1人の女なのだと。

子供ながらも嫌悪感を持つようになりました。





そんな私の嫌悪感を母も感じとったのか、再婚した頃から私と母の溝は益々深まっていったのです。