10月に共演したお友達が出演されるとの事で観てきました。

以後、思いっ切りネタバレ入っているので、見に行く予定のある方は絶対に読まないで下さい。





河を隔てて存在する二つの街。
その街は永きに渡り冷戦状態。

それぞれの街には、自分と同じ人間が存在している。
それは、他人ではなく自分そのもの。
と言う設定。

河はありとあらゆる汚染物質が流れ込み、人がその水に触れようものならたちまち皮膚は爛れ、長時間水に浸かるとその身体は溶けてしまう。
冷戦状態の街同士。
危険な河に橋はかかっておらず、空路でも海路でも領域に侵入したら即殺されてしまう。

向こうの街に行くには、死の河を渡らなくてはいけない。

が、生きて渡りきった者も断念したものの引き返せた者も居ない。

今日も、河を渡れなかった人の頭だけの遺体が上がったというニュースが流れる中。。

河を渡る!と言い出すサト。
その理由は?
サトは無事に河を渡る事が出来るのか?



舞台はその河を研究している研究者ツツミ(♀)、カトウ(♂)、研究所の事務員サト(♀)がメインのお話。

ここに、唯一河を渡って帰ってきたと言う野原と言う男もちょっと関わって来る。


ザックリと感想を言うと、伏線やサトが河を渡ろうと思い立つ理由(河向こうのサトの婚約者を奪いにいく)がちょっと軽くて、観客としては共感しにくかったかな?と。
例えば、奪われた彼を奪い返す。とかならもう少し現実味もあったのかと。

あと、同じ人間で同じ性格同じ男性と付き合っているのに、なぜ河向こうのサトは婚約者と上手くいっているのか?って言うのも気になる。

また、全体的にツツミの目的が見えなかった。
カトウを本当に愛していたのか?利用していたのか。
なぜあんな行動に出たのか?
目的が最後まで明かされず、これはお客さんに想像して下さいって言うには大きすぎる課題。

カトウの立ち位置も微妙で、凄くもったいなかった。


カトウとツツミのラブシーンも何だかなぁ。。ってかんじ。
長いしやたら多いし中途半端やらで。。
逆に役者さんが可哀想。

あそこまでやるなら女優さんの肩がはだけるくらいやっても良かったんじゃないかと。。

なんか陰になり抱き合ったりなんだかんだ頑張っている感じはあったけど、ストップモーションっぽい所から、ヌルッと動いて絡み合って。
が、勿体ないしあのシーン必要?って思った。

野原が向こうのツツミに会いに行く意味も正直解らなかった。

ラストで、ツツミの背中の秘密が明かされるシーン。
場面が違うはずのカトウになんで反応させたのか判らない。

演出が『こういうつもりで付けました。』
と言った所でお客さんが見えなければ付けていないのと同じ。



と、言うのが物語の感想。

テクニカル面では、暗転が多すぎる。
10分に一回ペースで暗転が挟まり、またブリッジに使われていたノイズ音がレベルチェックしたの?ってくらい大きく耳障りで長い。
ただでさえ嫌な音なのに、あの空間にあのボリュームでほぼ暗転の度に聴かされるとしんどい。。

冒頭のシーンで、結構大きいモーター音がしてそれに気を取られ、役者さんの台詞を聞き逃したのも痛い。

予めプロジェクターを起動させていなかったのか、スクリーン(壁)に思いっ切り『E●SON』って映し出されたのも防げたミスだなぁと思って、いろいろ残念でした。


普段は結構普通にお客さんとして楽しむタイプなのですが、今回は集中しかけたら暗転に阻まれ、物語に集中しきれなかったので色々見えて書きました。

時間もなくアンケートを書けなかったので、、

まだまだ若い団体さんらしいので、頑張って欲しいです。
伏線の回収がちゃんと出来ていたら面白い物語だったと思います。