(323-1)古塔の銀火竜 | 【you-ciao】の狩場放浪記

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狩場という聖地へ 獲物を求め、素材を求めさまよう…
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一体いつ造られたのか…

そして…何のために?

その目的は誰も知らない…









人里離れた辺境の地に
朽ち果てるのを待つばかりの、石造りの巨大な建造物が遺されている…

遥か天空を目指すかのように、上へ上へと続く石積みの巨大な塔は、既に所々で崩壊が始まっており、危険な状態にあった

しかし…
人の出入りの少ないこの場所は、大型小型を問わず、モンスター達の格好の住処となっているようだ


もちろんギルドにとって、大事な場所であるが、実際のところ周辺の調査も全て終わっているワケではなく、未だに未知の領域が数多く残されているという話らしい…


そんな天を貫くかのような建物


古塔…


今、古塔の外輪部から大型モンスターであろう威嚇するような呻き声が辺りに発せられていた


時折聞こえる剣戟…


そこでは今まさに、ハンター達による狩猟が行われてた…








「あっ!」
「そっち狙われてるよ!」


注意を喚起する声を聞き
私は上空から迫る爪を何とか回避して、体勢を立て直す


「ありがと助かった」


「まだよ」
「次が来るわっ!」








今、私たちが相手にしているモンスター

白銀に輝く鱗を纏う飛竜…
天空の王者の風格漂うその姿…

リオレウス希少種

今、古塔には
希少種の中でも、多才な攻撃を身に付けた強力な個体が住み着いていた

私達はギルドより、特異な個体の狩猟依頼を受け、はるばる古塔まで出向いていた…








私が銀色の飛竜へと向き直ると、今まで散々撃ち込んできた麻痺弾が再び効果を発揮し、絶妙のタイミングで拘束に成功する

訪れたチャンスを前に、一斉に攻撃を仕掛ける私たち

そして先程まで魂を鼓舞する旋律を奏でていた笛は、今は無骨な鈍器と化し、その強烈な一撃は飛竜の頭蓋を揺らし、そのまま地面へとなぎ倒す

もちろん
このチャンスに私は尻尾を斬り落とさんと斬りかかる!


もがく飛竜の尻尾へ何度も斬りつけ…
ようやく尻尾を切り落とした!


よし、後ひと息だ
そんな風に思った時…

笛を担いだ女性から指示が飛んでくる


「オッケー、閃光お願い!」


指示通り
弱った飛竜の眼前で閃光玉が炸裂した!









どうやら
今回の狩猟も無事に終わったようだ

コレも気の知れた仲間あってこそか…


私はそんなことを考えていた…