大阪特捜証拠改ざん事件 | ヨシミの日記

大阪特捜証拠改ざん事件



前特捜部長が隠ぺいを「主導」 FD改ざん隠ぺい事件

 大阪地検特捜部の押収資料改ざん隠ぺい事件で、最高検が立証を目指す構図の全体像が3日までの検察関係者への取材で判明した。前特捜部長大坪弘道容疑者(57)=犯人隠避容疑で逮捕=が隠ぺいを主導したとみているが、前部長らは否認を続けており、立証には困難も予想される。

 厚生労働省元局長村木厚子さん(54)=無罪確定=の初公判直後の今年1月30日、前副部長佐賀元明容疑者(49)=同容疑で逮捕=が、主任検事前田恒彦容疑者(43)=証拠隠滅容疑で逮捕=が検察側に不利な情報が記録されたフロッピーディスク(FD)の中身を書き換えたと同僚検事らかヨシミの日記 ら知らされた。

 検察関係者によると、佐賀前副部長は「待て」と同僚らをいさめ、東京出張中だった前田検事に電話。書き換えが故意だったと打ち明けられ、2月1日朝、前副部長は大坪前部長に報告した。

 丸1日経過した翌2日朝、大坪前部長は佐賀前副部長に「過失で処理しろ。ミステーク前提で前田検事を聴取しろ」と指示。最高検はここから隠ぺい工作が始まったとみている。

 一方、前部長、前副部長とも「前田検事の書き換えは過失だったと聞いた」と主張、最高検の見立てを否定する

半年間「改ざん」放置 同僚検事、起訴直後に把握

 大阪地検特捜部の改ざん隠ぺい事件で、逮捕された主任検事前田恒彦容疑者(43)の同僚検事(35)が昨年7月、前田容疑者からフロッピーディスク(FD)のデータ改ざんを打ち明けられていたことが4日、検察関係者への取材で分かった。

 この同僚検事は、厚生労働省文書偽造事件で起訴された元局長村木厚子さん(54)=無罪確定=の初公判直後の今年1月末になって、ほかの同僚とともに改ざんを上司に訴え出た。半年間改ざんの情報を秘密にしたまま放置したことになり、最高検は、理由などについて事情を聴いている。

 検察関係者によると、この同僚検事は昨年5月、文書偽造事件の捜査に刑事部から応援組として参加。同月26日に逮捕した厚労省元係長上村勉被告(41)=公判中=の取り調べを担当した。

 同僚検事は、上村被告が所有するFD内の文書データの最終更新日時が「2004年6月1日未明」と把握。検察側が描いた偽の証明書の発行時期と整合性が取れないことを心配し、前田検事に相談していた。

 前田検事は、この矛盾を上司らに隠したまま昨年6月14日に村木さんを逮捕、7月4日に起訴した。同僚検事がこの後、あらためて矛盾について前田検事に尋ねると、「データを(6月8日に)書き換えて(上村被告側に)返却した」と答えたという。