MAICO2010、そして丹下桜さんの悲劇… | ラジオ!Yotsugi Busters!!

MAICO2010、そして丹下桜さんの悲劇…

どーも、オハラです。
僕のブログがだんだんケイオティックなことになってますが、みなさんもだんだん僕の性格がつかめてきたと存じます。そう僕は強烈にふさぎ込む時と強烈に膨れ上がるときが交互に不定期的に襲ってくるのです。

まあそれはおいといて、さて2010年の2月を迎え、その2月ももうすぐ過ぎ去ろうとしてますが。「2010」と聞いて、僕は何かがずっと引っかかっていたのですがその答えが分かりました。

それは昔、今から12年前の1998年、Wowowのアニメコンプレックス枠にてやっていた「アンドロイド・アナMAICO 2010」というアニメにはまっていたということを思い出したのです。

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あの頃、僕が2000年を迎えましてや大人になるなんて思ってもいませんでした。時が経つのは本当に早いですね。まあそれはともかくとしてこの「アンドロイド・アナ MAICO2010」について少しご説明致しましょう。

この作品は1997年にアニメ番組に力を入れていたニッポン放送がラジオドラマとして放送したのがきっかけでした。「ゲルゲットショッキングセンター」という番組にて放送されたラジオドラマです。

ストーリーは2010年の未来、第三次メヒアミックスと呼ばれるメディアの変化の煽りを受けニッポン放送は世界初のアンドロイドアナウンサー「MAICO」を製作。MAICOと架空のニッポン放送社員たちとのラブコメディ。

といった感じ。後に1998年に漫画化、そしてアニメ化となりいろいろとメディアミックス展開を狙っていたのですが、結構中途半端にひっそりとなくなってしまいました。

正直この時期はあまり売れたアニメがありませんでした、カウボーイビバップが唯一他とは違う魅力にあふれた作品になってますが。

このMAICOの声優を担当されたのが、かの有名な「丹下桜(たんげ さくら)」さんです。今日は丹下桜さんについて少しお話しましょう。

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丹下桜さんは声優の歴史を説明するにあたり避けては通れない重要人物の一人です。彼女は1990年代後半の美少女アニメブームで数々の萌えキャラクターを担当した、美少女アニメのeraを築きあげた一人。もともと、自分の声にコンプレックスを持っていたらしく、逆にそれを活かして声優になろうと考えたと言う。その天使のように柔らかで無邪気で健気で可憐な少女ような優しい声、まるで小鳥たちが春の訪れを教えに庭にふと現れてはさえずり、そしてふっと飛んでいってしまうはかなさ…彼女はこの1990年代後半、エヴァンゲリオンのブームの後に始まった美少女アニメ業界がつぎつぎと萌えアニメを大量生産する荒波の時代に生まれたあらゆる萌えキャラ(萌えという言葉もこの頃から作られたと言われる)特にロリキャラを多く担当した。

今でこそ、人気のある美少女キャラクターはニーハイソックスが似合うちゃんと足がすらっと長くて腰がきゅっとしまってておっぱいもそれなりにある(でも大きすぎず)くらいのキャラが萌えキャラとしてのお約束だが、当時の美少女アニメブームのときはとにもかくにもロリキャラがブームだった。ヒロインがたいてい小学生くらいの幼女体系で果てしなく無邪気。

オタクにはロリコンが多い傾向があるとよく当時は言われていて、かく言う私もそっちだった。今では落ち着いたが。これにはいろいろと諸説あるが元アニメロリコンだった僕の見解から勝手に推測すると、
第一に「カワイイキャラクターを描くためには幼く描く」という不文律があります。漫画の描き方の本とかにも書いてありますが、大人っぽいキャラを描くとちょっとかわいいとは言えなくなる、デフォルメした動物のキャラクターが可愛く見えるように人物もデフォルメをしたほうが可愛くなるのです、そのためには幼く描く、大きい瞳にハイライトを入れて、ボリュームのある髪型、と小さい顔。しかし、体はちゃんと描くというこのアンバランスの新たな芸術観点における描写がアニメキャラを性の対象として捉えてしまう不思議な次元の始まりなのです。顔は幼くても体は大人、いわゆるロリ顔巨乳という属性が当時は大ブームだった。しかし、ここで大きな流れの変化が訪れた、それは体も子供にしてしまうという完全なロリキャラの登場だった。

どのキャラがそのロリ嗜好の起源なのかは定かではないが僕の勝手な憶測としてこれが第二の理由「カードキャプターさくら」の登場なのではないかと思う。カードキャプターさくらはCLAMP原作の少女漫画でNHKで1998年にアニメ化された。そしてこの主人公の小学四年生10歳のかわいらしいヒロイン「木之本桜(きのもと さくら)」を演じたのがこの丹下桜さんである。このキャラは自他共に認めるハマリ役でまさに丹下桜さんのために作られたキャラのようである。10歳の頑張り屋で絵に書いたような元気で優しいカワイイ女の子、子供向けに作られたNHK教育アニメだったが大きいお友達(オタク)に大人気で劇場版は前売りチケットがすぐに完売という事態に。

この木之本桜というキャラは未だに根強い人気を誇る伝説の萌えキャラと言っても過言ではない、熱心なファンも多くこの木之本桜が作品内で通ってる小学校が「友枝小学校」というのだが、福岡県にこれと同じ名前の友枝小学校が実在し、当時ファンがしつこく問い合わせて来たらしく一時期この小学校のHPで「本校に木之本桜はいません」という注意書きが描かれていたことあった。

閑話休題

カードキャプターさくらのあとくらいから急速にロリキャラが普及し始めた気がする、ヒロインの小学生の女の子がパンチラをしたり裸にされそうになったりというのがよくあった気がする。そして、必ずといっていいほどそれらのロリキャラのほとんどを丹下桜さんが担当していた。ゲームにアニメに丹下桜さんは引っ張りだこ。あまりに忙しくなりすぎて丹下桜さんは2000年に突然、声優業を休止すると宣言し、声優界から姿を消してしまった。

たぶんいろいろとあったのだと思う、忙しすぎた、ファンからストーカー紛いなことをされたとか。一言で言うと「疲れちゃった」のだと思う。その気持は充分お察しします。僕の青春時代は丹下桜さんと共にあったから…

しかし、この丹下桜さんの引退もまた新たな声優の歴史をつくるきっかけとなったのです。美少女アニメが波に乗ってるこの時期、丹下桜さんという主力戦力を失った業界は次の世代を探した、これが第四次声優ブームの到来である。2000年頃を皮切りに新たな才能が目を出し始めた(というよりエヴァンゲリオンの影響で97年頃から声優になりたいという願望が若者の間で強く根づき始めた)養成所や専門学校を経てデビューした声優の卵たちが次々とその可愛らしい声を武器に名乗りを上げ始めた。

その昔は声優という仕事は役者の間では下の下の仕事と言われていたらしい。あまり売れてない俳優さんたちが仕方なく外画の吹き替えや子供向けのアニメに声を当てるというのが通例だったそうな。その為、俳優出身者が多くいわゆる特徴的な声の持ち主というのはほとんどいなかったのだ。しかし、このアニメブームの到来により「アニメ声を持った特徴的な声を活かして声優になる」という最初から声優を目指して勉強する若い世代が多く生まれた。それまではなんらかのスカウトじみた経歴が多かったのだ(例えば舞台役者さんが「君変わった声をしてるね」とスカウトされたり、なんの芝居とは関係のない放送関連のADをやっていた人の特徴的な声を見ぬいてスカウトするなど)アニメに声を当てるために勉強をしてきた人たちが声優になる時代の到来である。

そう、これが言ってみれば丹下桜さんにとって悲劇だったのかも知れない。2000年ころから丹下桜さんはLittle Seraphという名前で突然歌手活動を始めた、声優としてではなく、そして正直これはあまりあたらなかった。そしてその二年後の2002年に名前をAngelに変えてまた同じような歌手活動を始めた。そしたら今度は2004年に「さくら」という名前で歌手活動と朗読やポエムリーディングなどを開始した。

もしかしたら、丹下桜さんが一旦休止して二年後くらいに戻ってきたときにはもう丹下桜さんのポジションは完全に若手の声優たちに奪われていたのかも知れない。実際、丹下桜さんのあとロリ声や美少女声をもった声優さんがたくさんうまれ、今ではもうほとんどどんなキャラクターの声でも当てられるほどの声優さんのストックがある。

丹下桜さんが本当はちょっと休んで声優活動を再開するする目的だったのか、それとももう声優業をやめて歌手活動とかでほそぼそとやっていこうと考えていたのか、それは本人にしか分からない。でも僕は丹下桜さんに是非とも頑張ってもらいたい。

嬉しいことに最近、丹下桜さんがゲームのヒロインを獲得した、「ラブプラス」という巷で人気のDSの恋愛ゲームだ。これからもぜひ丹下桜さんには頑張ってもらいたい。

オハラは丹下桜さんを応援します!
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