まだ読んでませんけど、題名が興奮するですね。
「製品をアップグレードするな、ユーザーをアップグレードせよ!」
ていうテーマの本があります(英語版しかないけど。。誰か日本語訳してくれんかな)
http://www.amazon.co.jp/Badass-Making-Awesome-Kathy-Sierra/dp/1491919019
ええこと言いますよね~!
「製品をつくる」ことばかり考えずに「いいユーザーをつくる」ことも考えなさい!
っていうことらしいですけど。
論点は少し違うんですけど、別件でぼくもたまに気になってたんですよね。
クレーマーとまではいかないけど、製品について「使いにくい」っていうことで、悪態をつく人に。
「不親切だ」「わかりにくい」と、文句ばかり言うひとに。
Amazonのレビューを見ていても「思っていたのと色が違う」だの「説明書がわかりにくい」だの「思ってたのと違う」だの、まー、悪態をつくです。
なんなの? お前ら?
とぼくが悪態をつきたいです。
「消費者のクレームが、よい製品を生み出す」
っていうのは、確かに正しい側面があります。
でも、それがすべてではないですよね。
最近日本からは、「ものすごくいい製品」とか「ものすごくいいサービス」っていうのがあまり出ないですね。
スマホでもITでもサービスでも、ぜーんぶアメリカに持っていかれとるです。
品質は高いけど、おもしろくない、新しくない。
そんなのが多いような気がします。
日本人が、バカになったのか?
・・・じゃなくて、たぶん「消費者を大事にしすぎる」からなんじゃないかなー、と思うです。
持てる能力のほとんどを「お客様サポート」とか「アフターサービス」に使ってるんじゃないでしょーか。
確かに買ってくれるお客様がいなければ利益が成り立たないわけで、お客様を大事にすることは、すごく大事だと思います。
でも一方で、消費者は「リーダーを求めている」という側面もあると思うんですよね。
いまからの時代をグイグイ引っ張っていってくれる、最先端の商品やサービスも、求めていると思うんです。
パソコンが世に出始めたころ、だれが「使いにくい」なんて言ったでしょうか。
あたりまえです、全く新しいものは、だれも使い方を知らないですから。
先輩がいないから、みんな自力で学んだです。
「わからなかったら、まず自分で調べろ! 考えろ! そしてから、聞け!」
っていうのが鉄則だと思うんですけどね。
しかるに最近は「わかんなーい、使いにくーい、しらなーい」みたいな、なんか頭のわるい猫みたいな人が多いですね。
そういう人にも、やさしく、かみ砕いて、なんとかわかってもらうためにあの「アホみてえに太い取扱説明書」が出来上がっていったのです。
しまいには、その説明書にすら「読みにくい!」なんて悪態をついたり。
ようするに、「使う気がないひとにも、無理やり売っちゃった」のだと思うんですよね。
新しい機械、新しいサービスは、それを享受する側にも責任があると、ぼくは思うです。
その責任を果たすつもりがないのなら、それを使うべきではない。
だから両方に、責任があると思うんです。
消費者を甘やかしたメーカーにも責任があるし、甘やかされて努力を怠った消費者にも責任がある。
何の責任かというと、日本から「超ド級の製品が生まれなくなった」ことに対する責任です。
レベルの低い消費者ばかり相手にしていたら、すげえ商品が生まれるわけないですよね。
対戦相手が弱かったら、強くはなれないです。
もうそろそろ「切り捨てる」時期がきたのじゃないかな?
と思います。
説明書がなければ使えません、新しい使い方を考えることもできません、っていう人は切り捨てる。
アンタみたいなひとは、買わんでよろしい、使わんでよろしい。
そういう堂々とした態度を、メーカーにも持ってほしいですね。
ま、それは極論としても、ちょっと世の中狂っとると思います。
消費者のほうがエラそうな顔ばして、ふんぞり返っておるからね。
そんなわけないでしょ!
学校の先生よりも親のほうがエラそうな顔して、医者よりも患者のほうがエラそうな顔して、政治家よりも有権者のほうがエラそうな顔をしとる。
ぼくは、学校の先生も医者も政治家も、もっと強引に、エラそうにしてほしいです。
メーカーさんにも、もっとエラそうにしてほしいです。
ひとの上に立つ仕事の人が、人を引っ張っていく仕事のひとが、いやらしく末端に愛想を振りまき、おもねるのは、見ていて気色わるいもんね。
そんなやつに、りっぱな仕事ができるもんか! と思う。
「サービスの提供者」は、もっともっと胸張っていいと思うんですよね。
もっともっと強引でいいと思います。
享受する側の意見も大事ですけど、それはあくまで「意見」ですし。
そうしないと、物理学でいうところの「熱死」になるような気がします。
もうみーんな平等、均等になってしもうて、活動が止まってしまう。