ウォーキングは最強だそうです | 日々是好日
これはネットや書籍で調べたのではなくはなく、知り合いのスキーインストラクターから聞いた話です。
彼の知り合いに、ある整体の先生がいて、この人は結構有名なスキー選手も診たりしている、そこそこ有名な先生だそうです。

今日そのインストラクターと電話をしていて、「最近歩くようになったら症状がましになってきたよ」と話したら「やっぱりなあ」という返事でした。

ある冬の日、吹雪いていたのでスキーを中断し、山小屋で暖をとりながら雑談をしていたところ、同行の整体師の先生が言ったそうです。

「歩いたら、だいたいのものは治るよ」

単純に脚が折れた、ひびが入った、そういう急性のものは別として、慢性的なものは、怪我に限らず「歩けば治る」のだそうです。

その先生は、内蔵系や神経系の病気なども整体で治る、と断言して、ほとんどの病気が背骨、骨盤の歪み、そして筋力の低下によって起こっていると主張しているそうです。

歩く行為は、自然に背骨や骨盤のずれを調整するし、下半身の筋力も強くする。
温熱療法だ、電気だ、整骨だ、いろいろやっているけど、患者さんが「いっぱい歩いてくれさえしたら」うちなんかいらない、のだそうです。

そうなると商売あがったりになるので「これは秘密だぜ」と言っていたそうで・・・

どうも「正しい歩き方」すら、必要ではないそうです。
呼吸、フォーム、靴云々、そんなことより何より、現代人は「歩く絶対量が足りていない」そうです。

また、歩かなくても、30代ぐらいまでなら、筋肉がそんなに落ちないけど、40代になると「ほっとくと確実に筋肉が落ちていく」のだそうです。
オッサン・オバハンこそ「いっぱい歩かないといけない」ということでしょう。

心当たりがあるのは、うちの両親です。
別々に住んでいた頃、とくに母親の具合が悪く、しょっちゅう倒れて病院に運ばれていました。
高血圧です。

それが、同居するようになって、犬の散歩を毎日するようになってから、1年ほどしたら血圧は下がり、「痛い痛い」と呻いていた膝も、もう治ったんだそうです。よく笑うようにもなりました。
もう薬も飲んでいないそうで。

73歳の老人でも「歩けば治る」のは、確かにこの目で確認しました。
先日ふと見かけたら、犬小屋を一人で持ち上げていた。元気になりすぎだろ。

そして最近、暑いのでゴロゴロしはじめたところ、膝が痛み出し、頭痛まで出てしまった。
今日医者に行ってきたら「肩こりからくる頭痛ですね」だったそうです。

一方この僕は、6月頭に風邪をひいてから「全く歩いていない」のです。
それまでは、山登りに興じていたので、しょっちゅう歩いていましたが、とつぜん「歩くのをやめて」→「2週間で自律神経がおかしくなり」→「1ヶ月でパニックが復活」しました。

そもそも、パニックが治る直前、ぼくはよく歩いていたのです。
なぜなら、痩せて体が軽くなったので、いつもは原付で行く距離を、必ず歩くようになっていました。

僕がとつぜん山登りにはまったのは、もしかしたら「体が歩きたがっていた」のかもしれません。
それまでの運動不足を取り返すほど、よく歩いていました。
なぜ、あんなに情熱的に山登りを指向したのか、正直今でもよくわかっていません。

山登りをするようになったのは「健康のため」ではなかったからです。
将来チベットに行くための体力作り、という側面もゼロではありませんが、それは後から目的を作っただけでした。
山にある神社やお寺をただひたすら、いろいろ回るのが目的で、また、ものすごくしんどいけど、単純に山歩きは心地よく、ものすごく楽しかった。

「体が求めていることをすなおにやっている」ことが、あのときしょっちゅう感じていた「世界とつながっている感」の正体だった可能性もありますねえ。

さておき、僕はここ1週間でずいぶん体も気持ちも正常に戻りつつあります。
台風がきた2日間以外は、最低5分だけでも、かならず「歩いて」いました。ここ3日ほどは合計1時間は歩いています。
足の裏にマメが出来たぐらいから、足は冷えなくなってきました。

うちの犬ですら、2日も散歩にいかなかったら怒りっぽくなるし、よく吠えます。
2ヶ月間も散歩に行かなかったら、人間も「ストレスが溜まる」のでしょう。

仕事もまあ一応順調で、とくに腹の立つことなんかないのに、イライラ、ビクビク、「うつ」のような状態にもなってしまって、これは要するに「歩かないことへのストレス」によるものだったのかもしれません。

歩くの最強、やはり真実なのかもしれません。

このことは、何より、「ものすごい安心感」を与えてくれます。
「歩いときゃ、大丈夫!」
みたいな。

運動不足、運動不足というけれど、正確に言うと「歩き不足」だけかもしれませんね。