金大幅安 | よそうかい - トレーダーの独り言 2

金大幅安

NY金は大幅反落。対ユーロでドルが上昇、原油が下落と金にとって
弱気の材料が相次いだのが嫌気され、終始軟調に推移した。

今週末はメモリアルデーの3連休、更には6月限オプションが納会を
迎えることも重なり、寄付きから大きくポジション整理の売りが膨らむ展
開となった。ここまでの下げでかなりポジションは整理されているのではと
期待する部分もあったのだが、手仕舞い売りの圧力はまだまだ強いようだ。
明日もこうした流れが継続、開始早々に650ドルの節目を割り込む展開となるだろう。

問題はその後だ。現時点でFEDの利下げ観測はかなり後退、債券は
売られドル買い圧力も強いが、年後半には1度や2度の利下げを行う
可能性は依然として高い。中長期的にはまだまだ上昇基調が続いており、
どこかで相場も転換点を迎えるはずだ。特に具体的な根拠があるわけ
ではないが、今のところ640ドル台半ばあたりで下げ止まると見ている。

朝に発表された新築住宅販売では販売数こそ急増したものの、価格は
前月から大きく下落。住宅業者があまりの販売不振で遂にバーゲンセールを
始めたことが窺える。住宅市場の調整も、最後にこうした大幅な価格下落に
よって底をつけることになるのだろう。住宅価格の下落は所謂「富裕効果」と
呼ばれている景気の底上げ要因を消し去ってしまうだけにやっかいだ。
住宅価格の次に株価が下落を始めれば、さすがのFEDも利下げに
踏み切らざるを得なくなると予想する。1度利下げに方針を転換すれば、
その動きは予想以上に速いものとなるはずだ。