夫婦 | 僕の毎日 そして過去

僕の毎日 そして過去

ちょっと気になる僕の一日の出来事や過去の思い出なんか話します。

学生時代の友人の奥さんが亡くなりました。10月9日がお葬式でした。僕がこの前のもう一人尊敬する人を書いた日は、お通夜から帰ってお酒を飲みながら彼女を思い出して書いていました。でも、その時は文章にまとまりそうになくて、長くは書けませんでした。

僕とその友人とは高校時代からの付き合いで、僕らにはそんな関係の夫婦が6組ほどいまして、子供を交えて正月集まって飲んだり、スキーに行ったりしてたんです。子供達が大きくなってだんだん集まるのは嫁さん抜きになってしまいましたが、いまだにその交流は続いているんです。僕達は男子校で皆個性が違うのでおもしろいのだけれど、それぞれ嫁さんも個性派ばかりで、中でも彼女はかなりの個性派でした。あまり化粧はせず、髪は長い髪をくるりとまいてかんざし一つでさりげなく止めて、でもそれがとっても小粋で、ハスキーな声で良く笑って、物事にはよく気が付いて 本当にステキな人でした。

まさか急に逝くなんて...誰も予想できない事です。僕は嫁と通夜へ行き、友人のうしろ姿が淋しさで細くなっているのを見て、彼の肩に手をかけたまま言葉より先に涙があふれてしまいました。淡々と亡くなった日の事を話す彼は『まだ何がなんだか訳わからない』よと肩を落として、でも気を張ってたち振る舞っていました。子供は結婚が遅かったのでまだ中学3年生の息子一人。でも、さすが彼女が育てた息子だけあって、父親に代わってそれぞれに気をくばり、動き廻っていました。彼女におわかれをゆっくり言うため嫁と棺の前に行き彼女の顔を見たとたん、あの声でしゃべりだしそうな、笑い出しそうなやはり現実を受け入れたくない気持ちとこのうえない淋しさに隣で嗚咽している嫁に『又、一緒に飲みたかったね。しばらく会ってなかったのにね』とつぶやき、泣きました。

友人はこれで妻を亡くし、親一人、子一人の生活になります。
この十何年一緒でいるべき人が前触れもなくいなくなる淋しさ、あいつの淋しさを考えると辛いです。そして、悲しさにめげず、父親のパートナーの様に動き回っている息子をいとおしく、母親の様に抱きしめてやりたいです。

夫婦はやはり二人いての夫婦、家族はやはり全員そろっての家族、誰が欠けてもだめなんです。淋しいものなのです。辛いものなのです。  本当に辛い事が続きます。