今回は、「他人の話の聞き方」について書いていきます。
「話の聞き方」といっても、漫然と話を聞くのではありません。
メモを取りながら話を聞くのがポイントですよ!!
メモを取ることの利点は、次の通り。
・話の内容を後で思い出せる。
・聞いていて眠くなったり飽きたりしない。
・話し手に好印象を与える。
学校の授業や講演会などで、
ボーっと話を聞いているだけってこと、よくありますよね。
そういう状態は、はっきり言って時間の無駄です。
「興味をもって聞けました」という場合もあるでしょうが、
ただ聞いていただけならやはり時間の無駄です。
他人の話は、大抵すぐに忘れるものです。
余程記憶力の良い人でない限り、
メモを取らずに話を聞いても内容を覚えていません。
せいぜい「楽しかった~♪」という思い出が残るだけ。
それで問題ない場合もあるでしょうが、
せっかく時間を費やして他人の話を聞くなら、
その話の内容をしっかり覚えていたいというのが本音では?
そこで、メモを取ることが重要になるわけです。
「早くメモを取れるようにする!」
という精神論では、メモを取る技術は向上しません。
だからこそ、具体的なメモの取り方を以下で紹介するわけです。
では、どうぞ↓
1.要点をつかむ。
他人の話をメモに残す上で大切なことは
話し手の言葉を一字一句書き留めようとしないことです。
そのためには、
「この話はどこが重要なのか?」
を常に意識する必要があります。
親切な話し手ならば、
普通、大事なことを話すついでに、
それに関連する具体例を述べます。
もしくは、大事なことを表現を変えて繰り返します。
話し手が具体例や繰り返しを話しているときに、
大事なことのメモを取っていけば良いわけです。
「日本国憲法では政教分離が定められています。
具体的な条文は、20条と89条です。
ただ、実際の判例では目的効果基準が定められています。
国の行なった宗教的行為が目的の上で宗教的意義を持ち、
その効果が宗教に影響を及ぼす場合に違憲の判決が下ります。
この政教分離を巡る判例としては……」
↑の例では、「政教分離」や「目的効果基準」が
大事なことになり、判例の話は具体例になります。
そのため、判例の話に入った段階で肩の力を抜いてOKです。
大事なことについてメモが十分に取り切れていない場合は、
判例の話を聞き流しつつ大事なことのメモを書き続けます。
もちろん余裕があるなら、具体例のメモも取っていった方が良いですよ~
具体的なメモの作り方は↓で紹介します♪
2.箇条書きにする。
繰り返しになりますが、
話し手の言葉を一字一句書き留めようとすると失敗します。
だから、先の「政教分離」の例をメモに取る場合、
次のように簡略化してメモを取っていきます。
政教分離 = 20条・89条
目的効果基準
・目的 = 宗教的意義を持つか?
・効果 = 宗教に影響を及ぼすか?
→違憲になる
↑のメモを作る上で大事なのは次の3点です。
ア.単語レベルでのメモを取る。
イ.接続関係は記号化する。
ウ.長い言葉は短く簡単に言い換える。
アについて。
話し手の言葉を文の形で書き留めようとすると
どうしても時間がかかるので、
「日本国憲法では政教分離が定められています。
具体的な条文は、20条と89条です。」
↓
「政教分離 = 20条・89条」
のように、単語だけ書くようにします。
イについて。
これは、順接なら「→」、言い換え・具体例なら「=」という風に、
使う記号を決めておけば余計な接続語を書く手間が省けます。
「政教分離 = 20条・89条」
の「=」の部分が記号化ですね~
ウについて。
これは、話し手の言葉を、
意味が変わらない程度に言い換えるということです。
「違憲の判決が下ります」→「違憲になる」
↑では、「の判決が下ります」を「になる」と言い換えています。
この言い換えを行ったか行わないかで、
書き留めるスピードがだいぶ変わってきますよ。
3.分からない言葉は発音された通りに書く。
他人の話を聞いていて、
分からない言葉が出てくるのは普通のことです。
その分からない言葉をどうするかで運命が決まります(笑)
話の中に分からない言葉が出てきたらどうするか?
ある生徒さんは答えました。「意味を推測する」
この子の発想は決して悪くありません。
国語や英語の長文読解ではぜひそうしてほしいですね。
でも、話を聞くという場面で、
分からない言葉の意味を推測しようとするのはNGです。
なぜなら、意味を推測しようと考え込んでいるその瞬間にも、
話はどんどん先に進んでしまうからです。
あなたが分からないその言葉は後で説明されるかもしれません。
その言葉以上に大事な話が後に続くかもしれません。
それなのに、たった一つの言葉を推測するのに気を取られ、
後に話された内容が頭に入らずゴソッと抜け落ちてしまったら……
それこそ悲劇ですよね
だから、分からない言葉は、とりあえず
発音された通りにカタカナで書き留めるだけ!!
先の例でいえば、「違憲」が分からなければ
「イケン」ととりあえずメモっておきましょう。
そして、話が終わった後も分からないままなら、
話し手に質問するなり自分で調べるなりすれば良いんです。
大事なことを聞き逃さないためには、
細かいことを気にしないという心構えも大事ですよ~
4.語彙を増やす。
「セイキョウブンリ」と言われて、
あれぇ?
「セイキョウブンリ」ってどう書くの???
↑のような状態では、
話を聞いていてもストレスが溜まりますよね(笑)
だから、日ごろから様々な文章に触れて語彙を増やしましょう!
以上!!
……では記事にする意味がないので、
語彙を増やす工夫を一つ教えちゃいます。
それは、予習をする、ということです。
「日本国憲法における政教分離について」のように、
講演のテーマは事前に知らされる場合が多いですよね。
テーマが分かっているなら、講演の前に軽く予習をします。
がっちり詳しく調べる必要はありませんが、
政教分離について書かれている記事をネットで探し、
関連する用語の漢字くらいは見ておきましょうね。
そうすれば、深いレベルでの理解は伴っていなくとも、
講演の内容を漢字変換できるくらいにはなっているでしょう。
一時的に語彙を増やそうってことです♪
以上、他人の話を聞きながらメモを取る方法でした。
「当たり前じゃん(゚з゚) ~♪」
とバカにしないで、ちゃんと実践してくださいね!!