(架空)新淡路首相官邸 | モデラー推理・SF作家米田淳一の公式サイト・なければ作ればいいじゃん

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 新淡路首相官邸。



 上層階から吹き抜けを、そして合同庁舎方面を見る。



 吹き抜けには木が植えられている。




 吹き抜けから見た新淡路市上空。戦艦〈ながと〉と〈きい〉が遊弋している。

 新淡路市は新淡路特別市で、都を名乗らない。大阪もプリンセスプラスティック世界では大阪府のまま大阪市との行政衝突を解消し、大阪府・京都府・神戸市・新淡路特別市と並んで並立しながら巨大都市圏を作っている。そしてその都市圏は新淡路市長官を中心とした新首都連携会議のもとで集約と分散をつかいわけている。

 そして新淡路市が首都となっている。しかしこのような行政管轄の境界問題は東京・新淡路30分時代ではインテリジェント・サーヴァントシステム(虚体)が自動的に対応解決することとなっている。その虚体そのものが政府となっているために公務員は非常に少なく、まして技術系公務員は数少ない。ほとんどが特別職である首長や審議員・議員であり、一部高級官僚がいるが三権分立が良好に機能するように、なおかつ政治的に行政人事が利用されないようなシステムが作られている。

 また政治主導という掛け声と立法府と行政府の役割分担の問題は峻別され、政治にはよりジェネラルな判断が要求されることとなる。そこにおいて機械政の問題は機械による政治ではなく、機械による定型化された行政の執行と、判断のバランスを要求される政治の仕事の分担となり、有権者は全て高度に政治的な判断を求められる。しかしそれをアシストする虚体として行政格付けシステムなどが誕生している。

 そこにおいては議員への委任ではなく議員との対話と意見集約が参政権の基礎となり、現代のように消去法と投票による政治は過去のものとなった。

 イデオロギーの時代が終わったことにより、自治の概念も参政権の概念も大きくかわった。投票行動だけで参政権が果たされたという時代は終わり、より積極的具体的に個人の意見が求められるが、それは逆に責任もまた求められるということでもある。その責任の重さへの批判がある。しかし逆に自治体では取り組みとして首長・議員輪番制という凄まじい試みも22世紀では行われている。

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