難解な会話

昨日お話した南米チリの町サン・ペドロ・デ・アタカマの思い出。

私には、もう一つの忘れられない時間があります。

それは、CORVATSCH（コルバッシュ）という宿でのこと。
初めに泊まっていたホテルキマルは、一泊１２８ＵＳＤもの金額で、４泊が限界。
５日目に安いホテルに変更しました。

そこで、私たちを案内してくれた女性は、
腕には大きなタトゥーがあって、耳じゃない場所にピアスがあって、
髪はかっこいいドレッドヘアのお姉さんでした。

「大丈夫か？？」と心配になったものの、
彼女は、とても親切でやさしく、
「何かあったら、すぐ私に言って！」と言ってくれる頼もしいお姉さんだった。
なによりくったくのない笑顔がよかった。

パソコンのできるサロンに行くと、しょっちゅう顔を合わせた彼女。
何か話をしたかったけれど、言葉が堪能ではない私たちは、なかなか最初の言葉が見つからなかった。

そんな気持ちの中、彼女の方から声をかけてくれた。

彼女：「ねぇ、ちょっと質問してもいい？」

私　：「えぇ、もちろん！何？」

彼女：「中国映画って、どうして空とか飛ぶの？」

私達：「？？？？？」

彼女は聞いた質問が変だと思ったのか、笑い出す。

私達は、もしや、それって映画「グリーンディスティニー」のことか？と思う。

で、彼女が見ているパソコンの画面を見ると、
おぉ～グリーンディスティニーではないか！おぉ～飛んでる～

それを見たら、私達もおかしくなって、彼女と共に大爆笑。

実は、私はこの映画を初めて見たときに、全く同じ質問をYON彼にぶつけてた！

確かに映像はきれいだけれど、私には、あんな風に空を飛ぶ世界は、理解できないって思ってたから。

だから、彼女の疑問は、痛いほど分かるのよ。

笑い転げた後、そうだ質問に答えなければ・・と気がついた。

でも、なんて答えるの？

なんで飛ぶのよ？　ホワ～イとは私が尋ねたいよ！

私の答えは、
「えぇと、それはね、私が聞きたいことでもあるのよ。
これは中国映画で、私達日本とは、違う国なのよ。
日本映画じゃ、飛ばないよ。中国と日本、似てるけど、違うのよ。」

と、どーにもならない答えを述べた私。

これを聞いた彼女は、へ？何だかますます分かんなくなってきた・・・って顔して笑ってたな～

海外では、日本のことを尋ねられることは少なくない。
地理、歴史など、日本人として知っておくべきことの多さに気づかされることも多い。

そして、地理・歴史以外にも、海外から見ると不思議はいっぱい。

どんなジャンルでも、自分の考えがないと、会話はつまらないかもしれない。

この小さな会話から生まれた私の思いは、決して小さなものでは終わらなかった。

私は、未だに、この問いにきちんと答えられないけれど、
もう少しマシな答えは出来なかったのかと、ふと思い出す。

だいたい、日本映画でも飛んでたら、どーすんのよ、私！

私にとっての、サン・ペドロ・デ・アタカマは、特別な思い出の場所であるのです。


↑　この問いに答えられる方も、なんで飛ぶのよ？な私的なお方も、今日も応援お待ちしております♪♪