都市伝説シリーズの第3回目はトイレの花子さんを紹介します。
トイレの花子さんの都市伝説と言えば、“学校のトイレの3番目の個室の扉の前で、『花子さんいらっしゃいますか』、『は～なこさん、遊びましょ』などの方法で呼びかけ、
扉をノックすると花子さんから返事が返って来て、その扉を開けると、
赤いスカートのおかっぱ頭の女の子がいてトイレに引きずりこまれる”というものでした。
霊となる前の生前の人物像については、本名は長谷川花子で明治12(1879)年生まれ、
牛乳が嫌いで白系の色も嫌い、赤系と青系の色が好き、学校では卓球部に所属、
花粉症などの情報があるそうです。
トイレの花子さんの容姿は、赤いスカートをはいた、おかっぱ頭の女の子というのが
最も有名で全国共通ですが、それ以外のうわさのルーツ、出現場所、襲われ方、
呼びかける方法などは地方によりそれぞれ異なっています。
トイレの花子さんのうわさが流れ始めた時期は意外と古く、戦後まもない昭和25(1950)年頃には、“3番目の花子さん”と呼ばれる
うわさがすでに流れていたと言います。
このうわさが原型となって、1980年代頃から全国の子供たちの間でうわさになり、
当初は恐怖の妖怪としての性質を持っていたそうですが、
1990年代に入り、映画･アニメなど、様々な作品に登場するようになると、
“子供たちを守ってくれる”、“他の妖怪を退治してくれる”
といった味方として描かれる事もあるようになりました。
↑TVアニメ『学校の怪談』に登場するトイレの花子さんは人を驚かせて遊んでいる程度で、
宮ノ下さつきたちに実害を加えることはなく、第13話の「人を飲み込む絵画 ダビンチ」では、
人面犬、二宮金次郎と共にさつきたちに協力していました。
トイレの花子さんのルーツには諸説がありますが、
その中の一つのある事件をネット上にあった情報を総合して
ブログ主の柿ノ木レオができる限り詳細に紹介します。
尚、校名は実在の小学校だったのであえて訂正させていただきました。
昭和12(1937)年に岩手県で遠野事件という一家無理心中事件がありました。
岩手県の遠野に、ある警察官の幹部がいました。家族は妻と息子、2人の娘の5人。
一家はある小学校（※実在の小学校だったので、あえてこの名称に訂正します。
どうしても気になる方は各自の判断でお願いします。）
の真裏にあった官舎で暮らしていました。
警察官である夫は女癖が悪く遊女と親しくなり、ある時二人で温泉に出かけたそうです。
それを知った妻は嫉妬のあまり、一家心中を図り、
この際に、当時小学生だった長女の“いく子ちゃん”だけが、何とか家から逃げ出し、
学校の体育館裏にあった共同トイレに隠れていたのですが、
事情を知らない用務員のおじさんが彼女がトイレに隠れるところを目撃していて、
やがて探しに来た母親に彼女の居場所を尋ねられた用務員のおじさんは、
「トイレの個室、奥から3番目に居ますよ。」と教えてしまいました。
異常に嫌がりながら連れて行かれる“いく子ちゃん”を見て用務員のおじさんは
奇妙に思ったそうですが、結局、彼女も無残にも絞殺されてしまったのだそうです。
“いく子ちゃん”は細面、切れ長の目をしたオカッパ頭でよく質素なスカートをはいていたそうで、
この事件の後、体育館裏の共同トイレの奥から3番目に入ろうと、3回ノックすると
ノックが3回返って来たり、女の子を目撃する生徒が現れるようになったそうです。
トイレの花子さんのうわさは、この話が元となって様々に形を変えて広がって行った、
というのがこの事件をルーツとする説の内容です。
このような事件が実際にあったのかを個人的に調べたところ、
確かに岩手県には遠野という地名があり、この小学校も実在していました。
創立も昭和12(1937)年よりも前で、この年に事件があった、というのもうなずけます。
“いく子ちゃん”と“花子さん”という少女の名前に相違はありますが、
有力な説の一つだと思います。
ただ、事件自体が実際にあったのかはネット上の情報なので分かりません。
最も信頼できるWikipediaで検索しても出てきませんでした。
いずれにせよ、亡くなられた方のご冥福を祈ります。
その他の説を紹介すると、
・戦時中、かくれんぼが大好きだった少女が、学校内のトイレの個室に
隠れていたところ、校舎が空襲を受け、逃げ遅れて死亡した。
↑TVアニメ『地獄先生ぬ～べ～』の第2話「トイレの花子さんが出たぁ～っ!」では、
この説に基づいた空襲で死んだ少女の花子さんが登場しています。
空襲で死んだ少女の花子さんが成仏した後、ラストシーンでこの花子さんとは別に
心臓発作で亡くなった恐ろしい花子さんが男子トイレで5年3組の生徒、立野広を驚かせた後、
童守小学校から去っていきました。
“ぬ～べ～”こと、鵺野鳴介（ぬえの めいすけ）先生いわく、
「外からやって来て学校のトイレに入り、また出て行く。
そうやって日本中の学校を渡り歩く、散歩する幽霊だった。」そうです。
・休日の学校に遊びに来ていた少女が変質者に追われ、
トイレの3番目の個室に隠れたが見つかって殺害された。
・生前、父親に虐待を受けた少女の霊で、おかっぱ頭はその時の傷を隠すため。
・福島県の図書館の窓から落ちて死んだ少女の霊。
など、諸説があります。
さらに、トイレの花子さんのルーツをたどっていけば
中国の紫姑神というトイレの女神までさかのぼるそうです。
紫姑（しこ）とは山東省に生まれた実在の女性の名で、山西省の寿陽県の知事の妾となりますが、
正妻の曹氏にねたまれ、正月の15日にトイレで殺害されてしまいます。
天の神は紫姑を哀れみ、曹氏を罰すると共に紫姑をトイレの女神としました。
これが日本にも江戸時代ごろから民間信仰の中に入って来たそうです。
遭遇した場合の対処方法は、100点の答案を見せると悲鳴を上げて消え去るそうです。
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ブログ主→読者の皆さん
新年明けましておめでとうございます第17怪の終末予言の記事以来の都市伝説シリーズの更新となりました。
今回の記事で紹介したトイレの花子さんの都市伝説は、
学校の怪談の定番とも言われるものですが、調べてみると意外にも地方によって
うわさが異なっている事を知り、驚かされました(^_^;)
皆さんの学校では、どのようなトイレの花子さんのうわさがありましたか？
以上