不気味の谷のナウシカ | fahrenheit451

不気味の谷のナウシカ


いま映画版「ファイナルファンタジー」を見ているが…。
 
 
説明不足でオカルトで安直な「不気味の谷のナウシカ」といったところか。
なんか生き物への過剰崇拝。
 
もうね、「ガイア」って言葉をむやみに使う人は、全員オカルトな人と
言っていいんじゃなかろうか。
 
「映像はいいんだけど中身がスカスカ」という映画が、
なんで最近多いんだろう。。
 
 
グラフィックはいいな。自然だ。
(アップルシード一作目が酷かっただけか)
表情とか人間の動きも、思ったより能面じゃない。
すくなくともケリー・チャンや小雪よりは表情もやわらかい。
 
 
なんかスターウォーズみたいだ。
ぜんぜんファンタジーじゃない。
しかも出来事のスケール感が良くわからない。
「一般市民」が出てこないんだもの。
たぶん「人類存亡の危機」を描きたいんだろうけど、
「素通りでやってくる敵」がどんな感じの存在で、
憑依? されるとどういうことが人体に起きるのか、
一回も「被害」のシーンが出てこないので、
取り囲まれても危機感がないな~
 
 
 
これは、あれなんだろうな。
「地球温暖化」というキャッチフレーズなどと同じで、
「何が敵か」「そもそもそれはどう問題があり、どういけないのか」を
きちんと判断せず、「なんかみんながダメだ嫌だといっているのだから
こういうことはいけないんだろうな~」と、想像だけで敵を設定しているんだろうな。
 
 
カオダニや原油高がかならずしも悪いことばっかりじゃなかったように、
「ファントム」という敵も、悪いことばっかりじゃないような?
人口が減れば食糧問題は解決するし、
そもそも、人類が一番「地球環境に悪い」存在なわけで、
それの減少はむしろ、惑星レベルでは健全なことのような気がする。
「ナウシカ」はそのへん自覚的だった気がするが、
この映画には、人類と地球の利害関係を履き違えている気がする。
 
あと、
人類共通の敵が現れることで、世界中の内紛・内戦が「それどころじゃない」と団結する。
イラク人とアメリカ人とユダヤ人とイスラエル人が、協力をし始める…
 
なんか「ファントム」の襲来はいいことのような気がするんですけど!
 
僕が政治家だったら、忍者の伊賀・甲賀みたいに、
互いに牽制しあって、適度な戦闘状態の持続がベストだな、と思う。
 
なんてことを書きとめながら見ていたら、終わってしまった。
 
なんだったんだ、この映画は。